平成遺産 平成の閉幕まで1カ月を切り、書店は平成回顧本でいっぱい。もっと時間がたたないと、全体像を俯瞰するのは難しいと思いますけどね。その点、この本の趣向は少しちがう。『平成遺産』はへそ曲がり(?)ばかり8人のエッセイと写真を集めたアンソロジーだ。 今週の名言奇言 4/19 週刊朝日
冤罪 女たちのたたかい 2003年、滋賀県の病院で男性患者の人工呼吸器のチューブを抜いたとされ、殺人罪で懲役12年が確定。服役後も無罪を主張していた元看護助手・西山美香さんの再審開始が、先日、事件発生から16年ぶりに確定した。 今週の名言奇言 4/5 週刊朝日
日本の「中国人」社会 日本で暮らす中国人は現在70万人を超え、今やホワイトカラーに就く者が増えている。中国に精通する著者が、在日中国人コミュニティへの取材を重ね、外からは見えない実態を浮き彫りにする。 今週の名言奇言 3/27 週刊朝日
心底惚れた 平成の終わりを目前に、二つの時代を生きた人が次々と鬼籍に入る。樹木希林さんも内田裕也さんも。『心底惚れた』は1976年、まだ悠木千帆と名乗っていた時代の樹木希林(この芸名に改名したのは77年)が「婦人公論」誌上でホストを務めた対談集だ。当時彼女は33歳。73年に結婚するも、2年後に別居が判明。世間の耳目を集めている頃だった。 今週の名言奇言 3/27 週刊朝日
思いつきで世界は進む 道理が通らぬ世の中に辟易しておられたのだろう、1月29日に亡くなった橋本治さんは近年、社会時評的な仕事も多かった。『思いつきで世界は進む』はPR誌「ちくま」連載の巻頭随筆をまとめた本。2014年7月号~18年8月号分が収録されている。 今週の名言奇言 3/6 週刊朝日
物流危機は終わらない 楽天、ヤフー、そしてアマゾン。ネットショッピングはいまや生活に欠かせないツール。2016年の市場規模は約15兆円。百貨店の6・5兆円、スーパーの13兆円を上回っているそうだ。だろうな。あの便利さだもんね。 今週の名言奇言 2/27 週刊朝日
地元がヤバい…と思ったら読む 凡人のための地域再生入門 なんで小説仕立てにしちゃったのかなあ。とは思ったが、木下斉『地元がヤバい…と思ったら読む凡人のための地域再生入門』は「地元で夢を実現」式の類書とは一線を画した本である。 今週の名言奇言 2/21 週刊朝日
給食の歴史 給食といえば脱脂粉乳とコッペパン、の時代に私は育った。それでも学年が上がるにつれて内容は改善されていった覚えがある。脱脂粉乳と牛乳を混ぜた「混合乳」の時期を経て、6年生になった頃に牛乳になっていたな、とか。 今週の名言奇言 2/14 週刊朝日
日本プラモデル六〇年史 昭和の少年たちにとって、プラモデルは何よりも身近な玩具だった。1958年、日本が石油化学工業を中心とした産業構造に転換する時期に、木製、陶製、紙製などのオモチャにとってかわる形で誕生した国産のプラスチックモデル。小林昇『日本プラモデル六〇年史』は、それから今日までの60年を俯瞰した興味深い一冊だ。 今週の名言奇言 1/31 週刊朝日
全国もなかぼん そういえば、もなかって自分で買ったことがほとんどない。上あごに皮がくっつくし、あんこの味しかしないし。と思っていたのだが、この本を手にして、認識を改めました。オガワカオリ『全国もなかぼん』。おそらくは本邦初のもなかだけ!の図鑑である。 今週の名言奇言読書 1/23 週刊朝日
手帳と日本人 新年を迎え、新しい手帳を使いはじめた人も多いはず。スケジュールはスマホで管理、の時代になってもやっぱり買ってしまう紙の手帳。舘神龍彦『手帳と日本人』は私どもが手帳にこだわる背景を探ったユニークな一冊だ。 今週の名言奇言読書 1/17 週刊朝日
平成政権史 平成は政権が目まぐるしく交代し続けた時代だった。総理大臣の数は30年でじつに17人。最長はやがて丸6年を迎える第2次安倍晋三政権、次が5年5カ月続いた小泉純一郎政権。逆に宇野宗佑政権はわずか69日、羽田孜政権は64日の短命に終わった。 今週の名言奇言 12/12 週刊朝日
百姓一揆 百姓一揆と聞くとつい血が騒ぐのは、われながら悪い癖。若尾政希『百姓一揆』もだから当然手にとったのだけど……意外な事実に次々遭遇。この本で一揆のイメージがまるっきり変わった。 今週の名言奇言 12/6 週刊朝日
ハラスメントゲーム 官僚のセクハラからスポーツ界のパワハラまで、多くのハラスメントに揺れた2018年。井上由美子『ハラスメントゲーム』は今年らしい一冊かもしれない。 今週の名言奇言 11/28 週刊朝日