女子と貧困 出会い系バーに行った件を読売新聞に報じられた前文部科学事務次官の前川喜平さんは「女性の貧困について扱った番組を見て、話を聞いてみたいと思った」と説明した。これをウソと決めつけた人たちは貧困問題にも関心が薄いのだろうと私は勝手に思っている。 雨宮処凛『女子と貧困』は20代から60代まで8人の女性に取材した本。女性が抱える貧困の現実を突きつけられる思いがする。 今週の名言奇言 8/24 週刊朝日
せいきの大問題 見せるか隠すか。隠すとしたら何で隠すか。木下直之『せいきの大問題』の副題は「新股間若衆」。『股間若衆』(2012年)の続編で、股間若衆とはありていにいえば男性裸体像のことである。 今週の名言奇言 7/19 週刊朝日
熊が人を襲うとき 私は過去に2度ツキノワグマを目撃したことがある。1度目は2014年9月の野麦峠(長野県と岐阜県の県境)で。2度目は16年7月の秋田県鹿角市で。「熊出没注意」の警告看板は出ていたけど、ほんとに見ると驚きます。 今週の名言奇言 7/13 週刊朝日
ビジネスパートナーと最強の人間関係がつくれる島耕作の名言集 森山晋平『ビジネスパートナーと最強の人間関係がつくれる島耕作の名言集』。昨年7月に出た本だし、本自体がべつにおもしろいわけでもない。ただ、読んでるとつい、最近の政官の動きと重ね合わせたくなるんです。たとえば……。 今週の名言奇言 7/4 週刊朝日
首里城で米軍を見た 大田昌秀が語る「沖縄」 6月12日に92歳で他界した大田昌秀さん。『首里城で米軍を見た 大田昌秀が語る「沖縄」』は2015年3月に掲載された朝日新聞のインタビュー記事をオンデマンド形式で出版した本。薄い一冊だが、ここには大田さんの人生と戦争の記憶が詰め込まれている。 今週の名言奇言 6/27 週刊朝日
「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由 〈過労自殺と聞くと「死ぬくらいなら辞めればいいのに」と、思う人は多いでしょうが〉〈その程度の判断力すら失ってしまうのがブラックの恐ろしいところなのです〉。『「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由(わけ)』はイラストレーターの汐街コナと精神科医のゆうきゆうの共著。会社員時代に自身も自殺しかけたという汐街がSNSで流したエッセイマンガが評判となり、ゆうきのアドバイスを加えて本になった。 今週の名言奇言働き方 6/8 週刊朝日
父と私 昨年から続いている田中角栄本ブーム。本書はしかし、それらとはちょっと違っている。田中眞紀子『父と私』。自身の人生をふり返りつつ、政治家としての父の姿も書きとめた回顧録である。 今週の名言奇言 5/31 週刊朝日
みみずくは黄昏に飛びたつ メディアのインタビューにはめったに応じない村上春樹。そんな先輩作家を質問攻めにするインタビュアーは川上未映子。『みみずくは黄昏に飛びたつ』は、このやや意外な組み合わせによるロングインタビュー集だ。作家同士の対談はとかく内輪話に終始しがちだが、川上はどこまでも読者代表として正面突破を試みる。 今週の名言奇言 5/25 週刊朝日
「週刊文春」編集長の仕事術 甘利明前内閣府特命担当相の金銭授受疑惑。舛添要一前都知事の公金流用疑惑。育休取得で話題になった宮崎謙介前議員の不倫疑惑。新谷学『「週刊文春」編集長の仕事術』は数々のスクープを放った「週刊文春」編集長がビジネス書の形で仕事の現場を語った本だ。 今週の名言奇言 5/18 週刊朝日
大卒無業女性の憂鬱 「女性活躍推進」と政府はいうが、本当はどうなのか。前田正子『大卒無業女性の憂鬱』の副題は「彼女たちの働かない・働けない理由」。統計を駆使して、無職女性の実態をあぶり出した労作だ。 今週の名言奇言 5/10 週刊朝日
安倍でもわかる保守思想入門 強烈なタイトルである。適菜収『安倍でもわかる保守思想入門』。「安倍でもわかる」なら誰でもわかる、サルでもわかる!? 安倍首相の新旧の発言を取り上げてダメを出す一方、保守とは何かを解説する。それが本書のスタイルだ。 今週の名言奇言 4/26 週刊朝日
たとえ明日、世界が滅びても今日、僕はリンゴの木を植える やたらと長いタイトル。「号泣する準備ができるまでは、決して読まないでください」という帯の惹句。よくいうわと思いながら読んでみた。瀧森古都『たとえ明日、世界が滅びても今日、僕はリンゴの木を植える』は放送作家を経て現在は〈主に「感動」をテーマとした小説や童話を執筆〉しているという著者の3冊目の作品だ。 今週の名言奇言 4/20 週刊朝日
救急病院 豊洲市場の移転問題をめぐる3月20日の百条委員会で「2年ほど前に脳梗塞を患った」と明かした石原慎太郎元東京都知事。「残念ながらすべての字を忘れました。ひらがなさえ忘れました」 今週の名言奇言 4/12 週刊朝日