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16歳の女子高生SSW 坂口有望 メジャーデビューSG『好-じょし-』購入特典が決定
16歳の女子高生SSW 坂口有望 メジャーデビューSG『好-じょし-』購入特典が決定
16歳の女子高生SSW 坂口有望 メジャーデビューSG『好-じょし-』購入特典が決定  2017年7月26日に発売となる、16歳の女子高生シンガーソングライター 坂口有望のメジャーデビューシングル『好-じょし-』のCD購入特典が決定した。  オリジナルバッジ2種は北村みなみによる超キュートな「女子高生」書き下ろしイラストにタワーレコードロゴ入り。そしてA2ポスターは坂口有望のかわいらしさと力強さが伝わってくる迫力の仕上がりだ。すべて非売品、今回限りの特典となっている。 ◎特典情報・タワーレコード全店(オンライン含む/一部店舗除く)…オリジナルバッジ※オリジナルバッジは絵柄A,B 2種の内、1種をランダムにてお渡しいたします。・坂口有望 応援店…オリジナルA2ポスターhttp://amisakaguchi.tumblr.com/ ◎リリース情報メジャーデビューシングル『好-じょし-』2017/7/26 RELEASE<CD> ESCL-4898 1,111円(tax out.)収録曲:1.「好-じょし-」(作詞・作曲:坂口有望 編曲:岡部晴彦)2.「紺色の主張」(作詞・作曲:坂口有望 編曲:岡部晴彦)3.「16さいのうた-Studio Live Ver.-」(作詞・作曲:坂口有望) ◎ツアー情報【坂口有望『サマーセンチガール ~初のバンド編成ワンマンライブ~』】2017年8月10日(木)東京 渋谷WWWOPEN 18:30 / START 19:00 2017年8月26日(土)大阪 心斎橋FANJ twiceOPEN 17:00 / START 17:30 チケット:前売り 3,000円(税込)※別途ドリンク代必要※当日入場前に受付で学生証を提示すると500円キャッシュバック※~6/5 21:00まで先行予約受付中!http://eplus.jp/amisakaguchi_hp2017/
billboardnews 2017/06/30 00:00
三浦大知、全国ツアー【DAICHI MIURA BEST HIT TOUR 2017】開催
三浦大知、全国ツアー【DAICHI MIURA BEST HIT TOUR 2017】開催
三浦大知、全国ツアー【DAICHI MIURA BEST HIT TOUR 2017】開催  三浦大知、待望の全国ツアー【DAICHI MIURA BEST HIT TOUR 2017】が今秋開催されることが決定した。関連画像  各地でファンクラブイベントを開催してきた三浦。6月25日に追加公演として開催された豊洲PITのステージ上で全国ツアーの開催決定が発表されたが、この度、その詳細が解禁となった。  全国ツアーは、9月16日に行われる千葉・市川市文化会館 大ホールを皮切りに、12月25日~26日の東京・中野サンプラザまで21会場・26公演が開催される。三浦にとって最長のツアーとなる。  昨年開催された全国ツアー【DAICHI MIURA LIVE TOUR 2016 (RE)PLAY】、そして追加公演として開催され、即完売となった国立代々木競技場第一体育館でのファイナル公演では、今まで以上に進化したエンターテインメントでオーディエンスを魅了した三浦が、【BEST HIT TOUR】と冠して行われるツアーでは、エンターテイナーとしてどんな景色を見せてくれるのか。期待が高まる。 ◎ツアー情報【DAICHI MIURA BEST HIT TOUR 2017】2017年09月16日(土)【千葉】市川市文化会館 大ホール2017年09月23日(土)【神奈川】相模女子大学グリーンホール 大ホール2017年09月26日(火)【東京】オリンパスホール八王子2017年09月30日(土)【鹿児島】鹿児島市民文化ホール 第1ホール2017年10月01日(日)【福岡】アルモニーサンク北九州ソレイユホール 大ホール2017年10月08日(日)【埼玉】大宮ソニックシティ 大ホール2017年10月09日(月・祝)【埼玉】大宮ソニックシティ 大ホール2017年10月20日(金)【宮城】仙台サンプラザホール2017年10月22日(日)【北海道】ニトリ文化ホール2017年10月28日(土)【兵庫】神戸国際会館 こくさいホール2017年10月29日(日)【香川】レクザムホール(香川県県民ホール)2017年11月03日(金・祝)【大阪】大阪国際会議場 グランキューブ大阪 メインホール2017年11月04日(土)【大阪】大阪国際会議場 グランキューブ大阪 メインホール2017年11月09日(木)【福岡】福岡サンパレス ホテル&ホール2017年11月10日(金)【福岡】福岡サンパレス ホテル&ホール2017年11月18日(土)【愛知】愛知県芸術劇場 大ホール2017年11月19日(日)【愛知】愛知県芸術劇場 大ホール2017年11月25日(土)【石川】本多の森ホール2017年11月26日(日)【長野】ホクト文化ホール 大ホール2017年12月02日(土)【岡山】岡山市民会館2017年12月03日(日)【広島】広島文化学園HBGホール2017年12月13日(水)【新潟】新潟県民会館2017年12月15日(金)【滋賀】滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール2017年12月17日(日)【静岡】アクトシティ浜松 大ホール2017年12月25日(月)【東京】中野サンプラザホール2017年12月26日(火)【東京】中野サンプラザホールチケット料金(税込):全席指定 6,800円※3歳未満入場不可、3歳以上チケット必要 ◎リリース情報シングル『U』2017/8/2日 RELEASE <Music Video盤>AVCD-16804/B 1,800円(tax out.)[CD] 01. U 02. Complex 03. Life is Beautiful[DVD] 01.U -Music Video- 02. U -Making- <Choreo Video盤>AVCD-16805/B 1,800円(tax out.)[CD] 01. U 02. Complex 03. Life is Beautiful[DVD] 01.Complex -Choreo Video- 02. Complex -Making- <CD ONLY盤>AVCD-16806 1,200円(tax out.)01. U 02. Complex 03. Life is Beautiful
billboardnews 2017/06/29 00:00
ミッツ・マングローブ「球を追い、玉を狙い続ける中学生たち」
ミッツ・マングローブ ミッツ・マングローブ
ミッツ・マングローブ「球を追い、玉を狙い続ける中学生たち」
 ドラァグクイーンとしてデビューし、テレビなどで活躍中のミッツ・マングローブさんの本誌連載「アイドルを性(さが)せ」。今回は、「スーパー中学生」を取り上げる。 *  *  *  毎晩『テレビ東京』漬けという珍現象が起きた先週。言うまでもなく世界卓球とテニスの全仏オープンにかぶりつきだったわけですが、特に錦織圭が連日熱戦を繰り広げたテニスは、浮足立ちまくった実況が切なかった。あとスタンドから超個人的感想を述べるだけの滝川クリステルの謎。好きです、テレビ東京。  そして改めて、卓球の演歌魂を実感。昨年のリオ五輪の際にも書きましたが、歯を食いしばり、耐えて、追いかける卓球は演歌です。銀メダルを獲得した大島・森薗の男子ペアのシンクロしまくったルーティン(歩くリズムや卓球台を拭く仕草など)は、ザ・ピーナッツやWinkというよりも、狩人(もしくは『金剛と榛名』)を彷彿とさせますし、優勝を決めた石川佳純ちゃんと吉村真晴くんペアの熱い抱擁も、往年のレコ大のワンシーンのようでした。  中でも一躍アイドルとなった張本智和選手。弱冠13歳。中2ですって。中2とは思えない太ももの筋肉に驚愕していたら、周囲に変態扱いされました。未成年だろうと中学生だろうと、世界レベルのアスリートの肉体を讃えているのですから、ロリコンではないと思うのですが。ちなみに張本くんの代名詞にもなった「チョレイ!」という掛け声は、「ちょろい」から来ているのだと踏んでいます。「ちょれぇよ、こんな相手」的な。私らの世界でも、やたらと笑ってくれたり、最初からノリの良いお客さんがいると、裏で「今日の客はちょろいわ」などと言うことがありますが、表現としてあまりお上品ではない上に、相手を馬鹿にしているような節があるため、張本くんも「特に意味はない」と言うしかないのでしょう。そう思っていたら、ドイツや中国の選手も「チョレイ!」と叫んでいました。まさか「ちょろい」は世界共通語? いずれにせよ、血気盛んな中学生が、点を決めるたびに大声で「ちょれぇ! ちょろいぜ!」とツッパっている……。そんな妄想込みだと『張本萌え』もより一層楽しめます。これはれっきとした変態発言と取って頂いて結構です。   張本くんの太ももだけに限らず、昨今のスーパー中学生たちの成熟ぶりは、とにかく凄まじい。3月まで中学生だったサッカーの久保建英くん。おぼこいのか老けているのか分からない、妙に達観した不思議な顔つきをしています。日本のサッカー選手というのは、爛々とした溌溂さよりも、いつも眉間に皺を寄せて、金網越しに群がる女子の視線を意識しまくっている印象がありますが、久保くんは、そんな『サッカー選手あるある』を集約したような存在に見えるのは私だけでしょうか。  そして何といっても、将棋の藤井聡太四段。こちらも花の中学3年生。現在、公式戦23連勝中だそうで。『玉(ぎょく)』を「タマ」と読むぐらいオカマ道まっしぐら、将棋には疎い私ですが、紛れもなく今最も気になる中学生です。藤井四段の黒々とした髪の『うねり』は、まさに第二次性徴の真っ只中である証し。2月に羽生三冠を破った時と比べても、明らかに髪質が大人化しています。思えば私のさらさらストレートも突如、硬くうねり出した中2の夏。この『うねり』を経て男子たちは、己の人生を極めるべく歩き始めるのです。藤井四段もこれからが本番。そして『玉』を取るのがゴールではない私の道もまた険しく長い。 ※週刊朝日 2017年6月23日号
ミッツ・マングローブ
週刊朝日 2017/06/20 16:00
BUMP OF CHICKEN 『カップヌードル』CMに新曲「記念撮影」提供
BUMP OF CHICKEN 『カップヌードル』CMに新曲「記念撮影」提供
BUMP OF CHICKEN 『カップヌードル』CMに新曲「記念撮影」提供  BUMP OF CHICKENが、新曲「記念撮影」を日清『カップヌードル』2017年新CMシリーズ“HUNGRY DAYS アオハルかよ。”魔女の宅急便篇に提供したことが明らかになった。『カップヌードル』CMカットなど(全8枚)  “HUNGRY DAYS アオハルかよ。”は、「すべての人に青春はある。あらゆるものに青春は宿る。何事にも熱くて、青くて……。そんなハングリーな日々を応援する」をテーマとした日清『カップヌードル』のキャンペーン。6月8日に予告CMがテレビで一度だけオンエアされ、マンガ家 窪之内英策による甘酸っぱいイラストと声優 林原めぐみによる静謐なナレーション、そして耳に残るギターのアルペジオとどこか聞き覚えのある歌声が話題となっていた。  本日6月19日からオンエアとなる本編第1弾CMでは『魔女の宅急便』を新作アニメーションとして表現。「もし、魔女のキキが17歳の女子高生だったら」というテーマを軸に、窪之内英策がキャラクターデザインを手掛けたキキととんぼを中心とした青春物語が展開される。なお、キキの声は女優 浜辺美波が、とんぼの声は声優 梶裕貴が担当している。  BUMP OF CHICKENがこのCMに提供した新曲「記念撮影」は、優しく柔らかな印象のミディアムナンバー。CMシリーズのコンセプトに合致する甘酸っぱさを感じさせるこの曲に対し、制作サイドからの熱烈なオファーを受けたことから、CMソングとしての起用が決定した。  CMはテレビオンエアに加え、日清食品グループの公式YouTubeチャンネルでも視聴可能(https://youtu.be/3PrB2GAeK_I)。6月8日に放映された予告編も公開されている(https://youtu.be/z0kQ6nFN7us)。  9月からは全国ツアー【BUMP OF CHICKEN TOUR 2017-2018 PATHFINDER】をスタートさせるBUMP OF CHICKEN。本日19日23時59分まで、徳島、愛知、福岡公演および追加公演のオフィシャル最速先行受付を実施している。
billboardnews 2017/06/19 00:00
没後150年、坂本龍馬を人生の道標とする人たち
野村昌二 野村昌二
没後150年、坂本龍馬を人生の道標とする人たち
高知・桂浜に立つ坂本龍馬像。太平洋のかなた、はるかアメリカを望んでいる。月の名所としても知られる(撮影/写真部・小林修 齋藤秀一さん(52、左)と、永長佳美さん(21)。龍馬好きが縁で知り合い、齋藤さんが発行している「湘南海援隊文庫」も永長さんが手伝う(撮影/編集部・野村昌二) 美甘子さん(35)/歴ドル/坂本家の家紋、「違い升桔梗紋」が入った着物を羽織ると、「龍馬さんの熱い気持ちが乗り移ります」と笑う  坂本龍馬が凶刃に倒れて今年で150年。近代国家確立に向け奔走した男は、私たちに消えることのない残像を残した。龍馬に続けとばかり、時代に挑戦する人々がいる。  日本史上、時代を超えてこれほど人気を誇る人物はいないだろう。  幕末の志士、坂本龍馬(1835~67)。  大志を抱き若い理想に燃え、新時代の幕開けを目指し、幕末を疾駆した。そんな龍馬に、私たちは魅せられ勇気づけられる。 「龍馬によって人生観がガラッと変わりました」  と話すのは、神奈川県横須賀市に住む齋藤秀一さん(52)。  龍馬に心酔したのは中学3年の時。母親に買ってもらった司馬遼太郎の小説『竜馬がゆく』を読んだのがきっかけだった。本の中で、大政奉還直後に龍馬が作成した新政府の組閣名簿に龍馬の名がないことを不審に思った西郷隆盛に、龍馬が言う。 「世界の海援隊でもやりましょうかな」  目からウロコが落ちた。そのころ、齋藤さんは無気力状態で不登校の少年だった。しかし、龍馬のこの一言を目にした瞬間、自分がちっぽけに思えた。 「夢を持って何かをやらなくちゃいけない」  大学を卒業すると郵便局に就職、30歳の時には課長にまで昇進した。このままいけば局長にまでなれたが、長崎市内で龍馬ファンが集まる居酒屋を訪れたことがきっかけとなり、地元の横須賀にも龍馬好きが集まれる場所をつくりたいと思い一念発起。40歳で退職し、42歳の時に飲食店「やきとり竜馬におまかせ」をオープンした。 ●心のパートナー  収入は減ったが、悔いはない。それどころか、人生にとって素晴らしいものを与えてもらったと思っている。 「人との出会いです」  店は龍馬ファンが交流する場となり、さまざまな人が訪れる。外国人、高校生……。龍馬好きだけでなく、アンチ龍馬まで。齋藤さんはそれが楽しくて仕方がないと笑う。夢は? 「薩長同盟など、龍馬は人と人とを結ぶことがうまかった。僕も、『出会いの達人』になりたいと思います」  今年は龍馬が死んで150年にあたる。1867年晩秋の11月、龍馬は京都の近江屋で、好物のシャモ鍋を食べようとしていたところを凶刃に倒れた。  享年33。短い人生だったが、自分が信じたことに命を懸けた一生でもあった。  そんな龍馬の生き方に励まされてきたのは、「歴ドル」(歴史アイドル)の美甘子さん(35)。 「龍馬は、私の心のパートナーです」   龍馬愛に目覚めたのは、小学4年の時。TVアニメ「お~い!竜馬」を見てすっかりとりこに。「泣き虫」「弱虫」とからかわれていた龍馬が、仲間に支えられながら成長し、大政奉還を成し遂げる姿に感動した。  龍馬が残した言葉で好きな言葉が、美甘子さんにはある。 「世の人は 我を何とも言わば言え 我がなす事は 我のみぞ知る」  元々美甘子さんは、芸能界を目指していたわけではなかった。大学卒業後、大手印刷会社に就職。しかし、体調を崩し3年で退職、たまたま芸能界に入った。やがて歴史好きだったことから、「歴ドル」を名乗り始めた。 ●「大丈夫ぜよ」の声が  芸能界は浮き沈みの激しい世界だけに、悩んだり、落ち込んだりすることも。最近は、家庭を築き安定した生活をしている学生時代の友人が羨ましく思えることもある。つらい時、自分の生き方を振り返った時、龍馬の「世の人は 我を何とも言わば言え……」を心の中で繰り返す。すると、気持ちが前向きになり、逆境も乗り越えることができると、笑顔で話す。 「龍馬の『大丈夫ぜよ』という声が聞こえてきます」  憧れの龍馬に自身を重ね、信じる道を邁進する女子大生もいる。  清泉女子大学3年の永長佳美さん(21)。高校1年の時、家族で高知を旅行したことがきっかけで龍馬好きに。その時、地元の龍馬好きが語ってくれた、龍馬という人間に魅せられた。 「藩という当時の体制の中で、龍馬は日本人という広い感覚を持っていました。そのことが、すごい新鮮と思って」  それまでは普通の女子高生。歴史も嫌い。それが歴史好きとなり、歴史を学びたくて大学は文学部文化史学科に進んだ。  龍馬の魅力は、その「ギャップ」にあるという。龍馬は、国を変えるほどの偉業を成し遂げた雲の上のような存在だが、残された手紙などを読むとお茶目な面も結構ある。例えば、恋仲とされた千葉佐那と別の女性を比較し「佐那の方が美人」などと書いた手紙がそれだ。 「そんなことを書いちゃう?みたいな(笑)。でも、そういうところが、龍馬を身近な存在に感じさせます」 ●高知で働こうと就活中  龍馬は、永長さんの生きる道標となった。龍馬のように誰かのために何かをしたい。それも、龍馬が生まれた場所で──。今、高知で働こうと就活中だ。 「県が抱える、過疎化や交通インフラといった問題に向き合っていきたいです」  ここまで龍馬が人を引きつけるのはなぜか。キーワードは、「自忘他利」だ。龍馬は己を捨て、国を動かすべく奔走した。  地域活性化企画会社「地域力創発」(川崎市)代表の森本言也さん(54)も、そんな龍馬に引かれた。  志を持ち、社会のために何かをする人が昔から好きだった。18歳の時『竜馬がゆく』を読んで、社会問題を解決し、よりよい社会をつくろうとした人間がいたことに心揺さぶられた。 「本当にやったヤツがいたんだ」  以来、森本さんにとって龍馬は生きるための柱であり根っことなった。大学を卒業すると自然環境を保護するNGOに入り、広報、会員拡大、ファンドレイジング(資金調達)を担当。NGOに20年近く勤めた後、PR会社を経て、2014年に地域力創発を仲間と一緒に立ち上げた。誰かが発するSOSをスタートに、その解決策をつくり出すことに取り組む。  活動の一つが、地域活性化だ。  ローカル鉄道会社と酒蔵を結びつけ、鉄道を応援する酒を造ってもらい地元を盛り上げる。目指すのは、地域の若者が30年間、安心して働いて暮らせる状況をつくることだ。  今年3月、ALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症していた森本さんの高校・大学の後輩が、がんを併発して亡くなった。後輩の発症を機に、難病支援にも乗り出した。  地域活性化も難病支援も、課題は多い。しかし、こう話す。 「壁があっても龍馬だったらくじけないと思います。ハッピーで、笑顔で生きていける社会をつくりたい」 ●龍馬に恩返しを  多くの人の指針となり、生き方を教えてくれる龍馬。そんな龍馬に恩返しがしたいと言うのは吉冨慎作さん(38)だ。龍馬好きが高じ、高知に移住した猛者でもある。  山口県下関市の出身。中学生の時にTVアニメの「お~い!竜馬」を見て龍馬に魅了された。  福岡県内の広告会社に勤めていた12年冬、現在働くNPO「土佐山アカデミー」が「事務局長」を募集しているのをネットで見つけた。すぐ履歴書を書き、採用され、13年2月に高知に移住した。結婚したばかりの妻に移住の話を伝えたのは、内定後だったと笑う。  地域振興を手掛ける同NPOが事務局を置くのは、高知市北部の山深い土佐山地区。吉冨さんは事務局長として、アカデミーの運営を取り仕切る。 「地域の課題を学びに変えることにこだわっています」  以前、地域に唯一あったスーパーが撤退。どうすればスーパーを復活させ、ビジネスとして儲けさせる仕組みをつくることができるか。  吉冨さんたちがその課題をある企業の研修テーマにし、アイデアを出してもらいスーパーは今も続いている。企業は地域の課題を教材として学ぶことができ、アカデミーには研修費が入った。 「課題をプラスに変え、お互いにメリットが出る仕組みです」  いま38歳。龍馬が亡くなった33歳はとうに過ぎた。これまで「龍馬、龍馬」と言ってきたが、結局、自分は龍馬にはなれなかった。しかし逆に今は、自分をここまで導いてくれた龍馬に恩を返したいと話す。 「過疎化や高齢化など、高知には課題がいっぱいあります。その課題と向き合い解決し、高知を盛り上げていきたい。それが、僕の龍馬への恩返しです」  新時代に息づく、龍馬の魂を感じた。(編集部・野村昌二) ※AERA 2017年6月12日号
歴史
AERA 2017/06/08 07:00
名門校は100年前から「グローバル教育」
名門校は100年前から「グローバル教育」
「東京大学に何人合格したか」という一昔前の指標でも、先頭を走ってきた名門校。この指標で測れたのは、これらの学校の「総合力」のほんの一部に過ぎない(撮影/写真部・小山幸佑) おおた・としまさ/育児・教育ジャーナリスト。心理カウンセラー資格、中高の教員免許を持ち、小学校非常勤講師の経験も。『名門校とは何か? 人生を変える学舎の条件』(朝日新書)、『ルポ塾歴社会』(幻冬舎新書)ほか著書45冊以上(写真:おおたさん提供)  2030年。あなたの子どもは何歳だろうか。ちょうどこの頃、社会の中核を担うのは今の中高生だ。AI(人工知能)の進化で仕事も働き方も急速に変わり始めた。変化の加速度を考えると、学校選びの基準もこれまでと大きく違ってくる。もう「教育改革」など待っていては、わが子の成長に間に合わない。AERA 2017年6月5日号では、「AI時代に強い中高一貫・高校選び」を大特集。  大学入試改革の輪郭が見えてきたころから、多くの学校が取り組み始めた「21世紀型」教育。いわゆる名門校では100年前から進められていたものだ。 *  *  *  中学受験で「男子御三家」の一つとされる武蔵。100年近く前に掲げられた建学の精神は「東西文化融合」「世界に雄飛」「自調自考」である。これらはそれぞれ、この号の巻頭特集で挙げた「21世紀型教育」が子どもたちに身につけさせることを目指す「コラボレーションする力」「グローバル市民視点」「創造的・批判的に考える力」に相当する。  武蔵では、中学3年で第2外国語が必修。さらに約30年も前から「国外研修」を実施している。ドイツ、オーストリア、フランス、中国、韓国など、非英語圏に約2カ月間、生徒を送り込むのである。英語劇の授業では英語力以上に「コラボレーションする力」が磨かれる。社会や国語の授業では、ディスカッションやレポート執筆を繰り返すことで「創造的・批判的に考える力」が鍛えられる。 ●プログラムより生活  同じく男子御三家の開成では、毎年5月に行われる「開成学園大運動会」が大きな学びの機会となる。  約2100人の生徒それぞれに明確な役割が与えられ、運動会が運営される。その組織力および指示連絡系統たるや、プロのイベント会社も顔負けのレベル。この行事の運営を通じて強力に、「コラボレーションする力」や「企画力」「段取り力」を育てている。  男子御三家のもう一校、麻布の名物は「教養総合」という講座だ。毎年約60ものテーマが設定される。過去に実施されたのは、「原子力利用と社会」「現代医療について考える」「日本を読む~世界の国々は日本をどうとらえているか」など。いずれもディスカッションを繰り返す中で、「創造的・批判的に考える力」を鍛えるのだ。  ……と、いかにも「21世紀型教育」的な例を挙げてみたが、実はこれらは、各校の教育力の「ごく一部」を物語っているに過ぎない。  にんじん、たまねぎ、じゃがいも……。具がその形状をとどめなくなるほどに煮込んだシチューは格別だ。教育も同じ。  その時々のトレンドに合わせて新しい教育プログラムを取り入れることに精力的な学校は多い。「これは国際教育に効くプログラム」「これはコラボレーション力を鍛えるためのプログラム」と説明しやすい。  しかし名門校では、ごく普通の9教科の日々の授業の中で当然のようにそれらの能力を高めようとする。日々の授業の中でディスカッションやグループワークを繰り返すことで、「グローバル市民視点」「コラボレーションする力」も磨いていく。  授業だけではない。名門校では、先に挙げた開成のように、行事や部活の運営の中にも、それらの能力を鍛える仕組みが埋め込まれている。  つまり、「創造的・批判的思考力を鍛える教育プログラム」のような形は存在せず、あらゆる授業や行事、部活動が混然一体となっており、そこで学ぶだけで自然にこれらの能力が身につくことがほとんど「文化」になっている。日本語の文化圏で暮らせば自然に日本語が身につくのと同じだ。  首都圏で言えば、先に挙げた男子の御三家に加え、女子御三家と呼ばれる桜蔭、女子学院、雙葉、関西では灘、東大寺学園、神戸女学院など、いわゆる中学受験最難関校に通う価値は、それぞれの「学校文化」の中に6年間身を浸すことそのものにほかならない。それによって、どんな時代になっても生きていける力が身につく。  難関大学に行くことを至上目的とするのなら、何もこのような学校に通う必要はない。難関大学受験専門塾に通って、6年間、徹底的に問題集ばかり解いていればそれがいちばん効率がいいはずだ。 ●「生きる力」は普遍的  数年前、「学校で教えてほしかった9つのこと」という記事をインターネットで目にした。税金の申告の方法、社内政治を乗り切るスキル、クレジットカード会社からの信用力を高める方法……そんな内容だった。確かに実社会において役に立つことではある。しかし、どれも「自分で考えろ」と言いたくなるものばかりではないか。  学校で教えてもらうことは、人生で必要なことのごく一部でしかない。しかし、それらを組み合わせて応用すればたいていのことには対処できる。あれもこれもパッケージ化して学校で教えるというのは、「応用力のない人」の発想だ。  同様に、英会話やIT知識、プレゼンテーション能力なども「生きるためのスキル」に過ぎない。「これからの時代を生きるには、このスキルとこのスキルが必要になるからやっておきなさい」などと言って、子どもたちに与えることは、スマホにアプリをインストールするようなものだ。そのやり方では、新しいスキルが必要になるたびに、インストールしなければならなくなる。 「これからの時代を生きるにはどんな力が必要か、それはどうやったら手に入れることができるのか」を自分で考え、実行できる力こそ、本当の意味での「生きる力」。自律的に成長する能力と言い換えてもいい。  学校、特に中等教育(日本の中学校・高校の課程にあたる)を行う学校は、「生きる力」を育む場所であり、「生きるためのスキル」をインストールする職業訓練所ではないのだ。 「生きるためのスキル」は時代によってめまぐるしく変化するが、「生きる力」は人間にとって普遍的に必要な力だ。それを最近になって「新しい学力観」「21世紀型学力」などと呼んでいるに過ぎない。 「生きる力」は、「虫の眼」「鳥の眼」「魚の眼」にも例えられる。  虫の眼とは、物事を細部にわたって高解像度で見る力。科学的な視点や数学的思考、また高度な言語運用能力が欠かせない。  鳥の眼とは、物事の全体像を見渡す力。インターネットで調べればどんな知識でも瞬時に得ることができる世の中だが、知識のネットワークが頭の中に構築されていればこそ、物事の全体像をとらえることができるのであって、それができてこそ、物事の要点がつかめたり、優先順位をつけたりできる。  魚の眼とは、物事の流れを察知する力、文脈を読み取る力。物事を一面的に瞬間的にとらえるのではなく、立体的な流れの中でとらえる感覚を身につけていなければならない。  つまり、学べば学ぶほど、子どもたちの眼の解像度が上がり、視野が広がり、物事の裏側や未来までをも見通す眼力が養われる。「虫の眼、鳥の眼、魚の眼」が良くなれば、身の回りの物事をより正確にとらえることができるようになる。  その結果、「創造的・批判的に考える力」「コラボレーションする力」「情報・ICTリテラシー」「グローバル市民視点」が身につくのであって、これらの能力をパッケージ化していきなりインストールすることはできない。名門校と呼ばれる学校の教員たちはたいてい、そう口をそろえる。  グローバル教育、キャリア教育、コンピューターリテラシー、IT活用などが時代の変化に対応するために避けては通れない項目であることに間違いはない。しかし、それらの流行キーワードがそのままパンフレットに乱舞している学校はまゆつばだ。流行に振り回され、本質を見失っている可能性がある。 ●パンフのカタカナ率  たとえて言うならこういうことだ。流行のファッションをそのまま身につけるだけではだめ。それはただ、流行に流されているだけ。流行を自分らしく着こなす大人のたしなみを心得ている学校は、必ず、建学の精神や教育理念の中に、流行を位置づけることができる。  自分らしさを前提に、流行をいかに自分らしく着こなすことができるか。本質を変えずに、最低限の流行を取り入れることができるか。それが時代の荒波の中での学校の浮沈を決める。  変化の激しい時代だからこそ、そんな視点で学校を選ぶことをおすすめしたい。  具体的に、どう見分けるか。パンフレットのカタカナ系ビジネス用語率の低さと学校の実力に相関関係があるのではないかと、私はひそかに思っている。 (育児・教育ジャーナリスト・おおたとしまさ) ※AERA 2017年6月5日号
AERA 2017/06/04 07:00
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丸山茂樹 丸山茂樹
小学2年なのに! ゴルファー丸山茂樹がスゴイ逸材を発見!!
 プロゴルファーの丸山茂樹氏が1日で44ホールを戦った、全米オープン予選を語る。 *  *  *  いやあ、調子のいい証拠でしょうね。運気がありますよ。3試合連続優勝は逃した宮里優作(36)ですが、「全米オープン最終予選」(5月22日、兵庫・小野GC)では、最後の1枠に滑り込み、2年連続2度目の出場を決めました。  この最終予選ってのは、なかなかキツいんです。1日で36ホール回りますから。今回は通算11アンダーで単独トップの小平智(27)がまず初出場を決めました。残り3枠を通算7アンダーの2位に入った6人が争うプレーオフに持ち込まれました。36ホール回った後ですからね。これはもう、忍耐力の戦いでもあります。  優作はプレーオフ1ホール目で池に入れてしまい、ボギー。でもパーは2人だけで、ラッキーにも1枠が残った。4人で最後の1枠を争い、プレーオフ8ホール目でのバーディーで、優作が勝ち抜けたんです。1日で44ホールですからね。終わったのは日没寸前で、優作は「44ホールなんて、二度とやりたくない」とコメントしてますけど、よく分かりますよ。  池田勇太(31)と谷原秀人(38)は世界ランキング60位以内の資格で全米オープン出場を決めました。優作の次のターゲットは、勇太と谷原のようにワールドランクでいろんな試合に出られるようになることですね。それが一番いいアメリカへの挑戦の仕方だと思います。 「全米女子オープン最終予選」(5月22日、滋賀・日野GC)では、残る1枠を巡って4人のプレーオフになり、川岸史果(22)が最後の椅子に座りました。世界ランクも3カ月で405人を抜き、87位と上げてきました。そりゃ今シーズンすでにトップ10が5回ですからね。でも、早くツアーで勝った方がいいですね。「また勝てないんじゃないか」なんて思うようになっちゃいますから。次に優勝争いをするときは、勝負かけてほしいです。   さて5月20日は「丸山茂樹ジュニアファンデーション親子ショートコースゴルフ大会inハイランドセンター」で盛り上がってきましたよ!  小学校1~4年の男女28人が参加してくれまして、親御さんがキャディー役になって、6ホールを2周する12ホールで争いました。子どもたちはピュアですから、うまくいかなくて「こんなはずじゃなかった」って泣き出す子もいましたね。  28人中いちばんスコアのよかったのは、2年生の部で優勝した根本悠誠(ゆうま)君。去年7月の「IMGA世界ジュニア選手権」で勝ってますからね、さすがでした。アドレスの立ち方とか、雰囲気の出し方とか、もう見た瞬間に「この子は違うな」って分かりました。球のとらえ方も上手だったな。  今回は内藤雄士・ツアープロコーチ(47)に加え、日本女子ツアー通算18勝の服部道子さん(48)も参加してくれました。服部さんは16歳で全米女子アマチュア選手権に勝った方で、僕らがジュニア世代のころは「日本のクイーン」みたいな感じでしたね。アメリカの大学にも行かれてましたから、ジュニア世代との交流を大事にするマインドを持っていらっしゃって、明るく気持ちよく盛り上げてくださいました。ありがとうございました! ※週刊朝日  2017年6月9日号
丸山茂樹
週刊朝日 2017/06/04 07:00
全員が1人で留学 郁文館グローバル高が学ばせる“成功”と“挫折”
全員が1人で留学 郁文館グローバル高が学ばせる“成功”と“挫折”
郁文館グローバル高校/所在地:東京・文京区。高1の3学期から全員約1年間カナダかNZに留学。1校1人が原則。フィリピンとのマンツーマンオンライン英会話を導入するなど英語教育が充実。プロジェクト型学習の協働ゼミでは慶應大学SFCとコンゴ民主共和国で活動も。卒業後進路の約4割が海外※郁文館中からの進学と高校からの入学あり(撮影/写真部・今村拓馬)  2030年。あなたの子どもは何歳だろうか。ちょうどこの頃、社会の中核を担うのは今の中高生だ。AI(人工知能)の進化で仕事も働き方も急速に変わり始めた。変化の加速度を考えると、学校選びの基準もこれまでと大きく違ってくる。もう「教育改革」など待っていては、わが子の成長に間に合わない。AERA 2017年6月5日号では、「AI時代に強い中高一貫・高校選び」を大特集。アエラが注目する中高一貫校・高校の中から、郁文館グローバル高校を紹介する。 *  *  *  英語の授業ではなく、プレゼンの授業を英語で行っている。そんな印象を抱かせたのは、郁文館グローバル高校の英語授業。高1の3学期から全員約1年間の留学を経験し、3年になるとほとんどの生徒が英語を自在に話す。取材日は、TED(専門家によるプレゼン動画を無料でネット上に公開している米国のNPO)の動画を見て、自分が興味を持った講演内容を要約し紹介していた。ある女子生徒は黒人の講演者が差別を受けたエピソードを、留学先のカナダでの自らの経験と結びつけ、「肌の色で差別される社会であってはならない」と、意見も述べていた。  実は同校は前身を含めると約130年の歴史がある。同じ敷地にある郁文館中学・高校は『吾輩は猫である』を執筆当時の夏目漱石邸の裏にあり、小説に登場する「落雲館中学」のモデル。同校は、運営主体が代わり、06年に郁文館国際高校から改称し生まれ変わった“新鋭校”だ。  本誌は今回、生徒全員が厳しい環境に身を投じ、英語力やグローバル感覚を身につける留学制度がある同校の取り組みに注目した。行き先はカナダかニュージーランド(NZ)で、現地で取得した単位は学校長が承認すれば高校単位として認定され、帰国後は3年に進級できる。 ●留学先では「1人1校」  1人1校が原則。教員は現地で選んだ学校を、生徒120人の性格や得意分野などの特性に合わせて振り分ける。会話の機会を増やすためホームステイが基本。スマホなど私有通信端末の持参は禁じ、見つかれば退学処分という徹底ぶりだ。狙いについて土屋俊之教頭はこう話す。 「周囲に知り合いがいなければ、何か伝えたいときに自分から動かなければなりません。語学力を鍛えるのはもちろんですが、厳しい環境に身を置くことで、生徒は自立します」  生徒はどうだったのか。「最初は英語が通じなくてつらい思いもしました」と3年の井上聖陽さん。だが先がある。「自分から仕掛けて楽しんでやろうと思いました」。取り組んだのは留学先のNZを巡る格安旅行企画。クラスの仲間に声をかけ、ツアーを実現させた。  向上させた語学力と社会・文化への関心もその後に生かしている。例えば「協働ゼミ」だ。  毎年約15テーマが設定され、中には大学やNPOと連携し活動するゼミもある。「アフリカゼミ」はその一つ。16年には慶應義塾大学SFCと立ち上げた、コンゴ民主共和国に小学校を作るプロジェクトに参加。コンゴにも出かけて、現地の子どもたちと歌やダンスをして一緒に遊んだ。別の「地域活性ゼミ」は、地元商店街活性化のため、外国人観光客向けの英語パンフレットなどを作成している。土屋教頭も手応えがある。 「留学やゼミでは、成功体験ばかりでなく挫折も味わいます。その経験がより生徒をたくましく成長させています」(ライター・柿崎明子) ※AERA 2017年6月5日号
AERA 2017/06/01 11:30
廃校寸前の島根の高校が打ち出す前代未聞のアイデアとは?
廃校寸前の島根の高校が打ち出す前代未聞のアイデアとは?
島根県立隠岐島前高校 所在地:島根/隠岐郡。SGH(スーパーグローバルハイスクール)。プロジェクト学習が活発。協働的探究活動では、島の課題解決を実践研究。高2次に全員が海外研修先の大学で、英語でプレゼン。公立の塾と連携し、通常授業のほか独創的なキャリア教育に取り組む。高1生は雑誌作り。高2生は「グローカルゼミ」など(撮影/柿崎明子) 島根県立隠岐島前高校  2030年。あなたの子どもは何歳だろうか。ちょうどこの頃、社会の中核を担うのは今の中高生だ。AI(人工知能)の進化で仕事も働き方も急速に変わり始めた。変化の加速度を考えると、学校選びの基準もこれまでと大きく違ってくる。もう「教育改革」など待っていては、わが子の成長に間に合わない。AERA 2017年6月5日号では、「AI時代に強い中高一貫・高校選び」を大特集。アエラが注目する中高一貫校・高校の中から、島根県立隠岐島前高校を紹介する。 *  *  * 「コラボレーション力」と「グローバル」での注目株は、山陰地方の離島・中ノ島の海士町にある島根県立隠岐島前高校だ。 「すげえ! 遠くの海が目の前に見える」  岸壁でビデオカメラをのぞいていた同校2年の中村勇二さんが、思わず歓声をあげた。 「そうだろう、プロが使うカメラだもの」  地元ケーブルテレビ「あまコミュニティチャンネル」のディレクター、山口幸二さんがうなずく。中村さんを含む2年生の男女4人が取り組むのは、島の課題を見つけ、解決に向けて行動を起こす「探究活動」だ。チームは名付けて「2000(ミレニアム)Babys」。メンバーの一人、車塚美吹さんは言う。 「講演会で、島の漁師さんから後継者が減っているという話を聞いたんです。それなら実際に働いている人にインタビューしたビデオを作り、島の職業をPRしようと考えました」  実は、この車塚さんは宮城県の出身。同じチームの藤田一休さんも広島から来た。同校の生徒184人のうち、87人はこの2人のような県外からの「島留学生」だ。寮で暮らす留学生を地域住民も「島親」として受け入れ、休日には一緒にご飯を食べたり釣りをしたりする交流が始まった。 ●少子高齢化で廃校寸前  島前地域は1950年のピーク時に1万6千人超いた島民が、2004年には6500人にまで減少。超少子高齢化に苦しんでいた。同校も08年には生徒が89人にまで減り、廃校寸前に追い込まれた。そんな中、海士町の山内道雄町長らが起死回生策として打ち出したのが、島外から教育や人材育成に通じている意欲ある人々を受け入れ、彼らが島の人と一緒に課題を解決することで高校を立て直そうという前代未聞のアイデアだ。熱意に打たれ、東京で大手企業の人材育成や教育サービスなど第一線で活躍した社会人も島に移住し協力した。  山内町長を会長に「島前高校魅力化プロジェクト」が発足し、教育改革に着手する。そのひとつが冒頭の「島留学」だ。そして今度はその留学生が、島の子どもたちを刺激するという好循環が生まれた。例えば、中学生の時は「消極的だった」という2年生の亀谷壮大さんは、いまや島留学生と一緒にバンドを組み、自分で作詞作曲。オリジナルソングを文化祭などで演奏するようになった。亀谷さんは島留学生のことを「新しい扉を開ける鍵のような存在」と話す。 ●島出身者の意識も変化  魅力化プロジェクトは多様な広がりを見せ、全国でも珍しい公立塾「隠岐國学習センター」も設立。プログラムもユニークで、月1回開かれる「夢ゼミ」では、1年生は1年かけて一冊の雑誌を作る。もちろん自ら企画し、取材、撮影、執筆、編集までする。2年生はいくつかのチームに分かれ、それぞれのプロジェクトに取り組む。取材当日やっていたのは島の通貨「ハーン」を流通させるプロジェクト。出し合ったアイデアを付箋に書いて模造紙に貼っていく。スタッフとともに講師としてゼミを指導している、海士町役場総務課の濱中香理さんも「大人ではできない発想が出てきて、私たちも参考になります」と舌を巻くほどだ。  自分たちにしかできない仕事や課題を自ら見つけて行動を起こす。まさにこれからの時代に必要な力を、同校の生徒はつけてきているのだ。  隠岐島前高校では15年、地域で育んだ課題解決のスキルを、地球規模での課題解決に生かすべく、離島にある高校としては初のSGHの指定を取得。いまや8カ国と交流を持ち、ブータンやロシアなどから留学生も受け入れている。逆に生徒がブータンやエストニア、ロシアへ出かける研修プログラムもある。3年生で生徒会長の伊藤圭那さんは、昨年ブータンを訪れ、同世代がいる家庭にホームステイした。伊藤さんは言う。 「女子高校生が国王を崇拝し、伝統的な暮らしを大切にしていた。なぜかと尋ねたら、周辺国に侵略されても伝統文化を守っていれば国は滅びないと。同じ世代の子がそんなことを考えているなんて驚きました。中学までずっと島を出たいと思ってましたが、私たちが島の文化を継承しなければと考えさせられた」  冒頭で紹介した「探究活動」の成果も、11月にある2年生全員参加のシンガポール研修で、シンガポール国立大学の学生にプレゼンする予定だ。もちろん質疑応答もすべて英語だ。  島内外の多様な人々とのコラボレーションで培ってきた力は、同校の生徒が、未知の世界にチャレンジしていくうえで大きな自信になっていくに違いない。(ライター・柿崎明子) ※AERA 2017年6月5日号
AERA 2017/05/31 07:00
16歳の女子高生SSW 坂口有望、メジャーデビュー決定
16歳の女子高生SSW 坂口有望、メジャーデビュー決定
16歳の女子高生SSW 坂口有望、メジャーデビュー決定  16歳の女子高生シンガーソングライター 坂口有望(さかぐちあみ)が、2017年7月26日にリリースするシングル『好-じょし-』でソニーミュージックレーベルズ エピックレコードジャパンよりメジャーデビューすることとなった。  「好-じょし-」は、坂口有望のみずみずしくもせつない歌声と女子高生ならではの感性溢れる歌詞が魅力のポップチューン。この発表とともに『好-じょし-』のシングルジャケット写真、さらに、イラストレーター 北村みなみによる書き下ろし“女子高生”イラストを使った「好-じょし-ティザー映像」もYouTubeに公開されたのでチェックしてみよう。(https://youtu.be/MjlBy-SgJts)※Music Videoも近日公開予定  また、メジャーデビューを記念した東京と大阪のワンマンライブツアー【サマーセンチガール ~初のバンド編成ワンマンライブ~】も決定。坂口有望、自身初のバンドスタイルでのワンマンとなるとのことなので、ぜひ足を運んでみてほしい。 ◎リリース情報メジャーデビューシングル『好-じょし-』2017/7/26 RELEASE<CD> ESCL-4898 1,111円(tax out.)http://amisakaguchi.tumblr.com/収録曲:1.「好-じょし-」(作詞・作曲:坂口有望 編曲:岡部晴彦)2.「紺色の主張」(作詞・作曲:坂口有望 編曲:岡部晴彦)3.「16さいのうた-Studio Live Ver.-」(作詞・作曲:坂口有望) ◎ツアー情報【坂口有望『サマーセンチガール ~初のバンド編成ワンマンライブ~』】2017年8月10日(木)東京 渋谷WWWOPEN 18:30 / START 19:00 2017年8月26日(土)大阪 心斎橋FANJ twiceOPEN 17:00 / START 17:30 チケット:前売り 3,000円(税込)※別途ドリンク代必要※当日入場前に受付で学生証を提示すると500円キャッシュバック※~6/5 21:00まで先行予約受付中!http://eplus.jp/amisakaguchi_hp2017/
billboardnews 2017/05/30 00:00
ЯeaLのYurika(Gt/Cho)、1stアルバムのリリース・ツアーをもってバンド脱退「もうひとつの夢に向かって進みたい」
ЯeaLのYurika(Gt/Cho)、1stアルバムのリリース・ツアーをもってバンド脱退「もうひとつの夢に向かって進みたい」
ЯeaLのYurika(Gt/Cho)、1stアルバムのリリース・ツアーをもってバンド脱退「もうひとつの夢に向かって進みたい」  ЯeaLのメンバーであるYurika(Gt/Cho)が、5月27日よりスタートする全国ツアーをもって、バンドから脱退することを発表した。  Yurikaは、脱退の理由として「今年20歳になるいま、幼少期からのもうひとつの夢に向かって進みたいと強く思ったからです」とコメント。また、本日5月19日22時より、バンドのリーダーであるRyokoが(Vo/Gt)が、ツイキャスで生メッセージを配信するとのことだ。  YurikaのЯeaLとしての最後の活動となる全国ワンマン・ツアー【1st Album『19.』Release Tour】は、5月27日の大阪公演を皮切りにスタート。ファイナルは、6月25日に東京・渋谷 TSUTAYA O-WESTにて行われる。 <ЯeaL - コメント全文>ЯeaLを応援して頂いている皆様へ この度、1st album「19.」のリリースツアーをもって、Gt/Cho:YurikaがЯeaLを脱退することになりました。 1st albumを発売した直後であり、初めての全国ワンマンツアー前に、このような発表をすることになってしまい、ごめんなさい。 楽器もできない、曲も作れない、そんな14歳の4人が始めたЯeaLは、青春放ったらかしでバンドに明け暮れ、たくさんの時間を共にし、たくさんぶつかりながら走ってきました。そうやって培ってきた4人の絆は、家族や友達をも超える深いものです。 だからこそ、Yurikaから脱退したいと話しがあった時は、正直すぐには受け止められず話し合いを重ねました。でも、彼女の次へ向かおうとする意思は固く、今回の決断に至りました。 ファンの皆様には急なご報告になってしまい、本当に心苦しい気持ちでいっぱいですが、今出来る精一杯のライブと結成から5年間の思いを乗せて、ワンマンツアー4公演、10代最後のツアーをこの4人で駆け抜けたいと思いますので、パリピで応援団長のYurikaを、明るく楽しく見送って頂けたら嬉しいです。 そしてツアーが終わってからもЯeaLは走り続けます。これからも変わらぬ応援をよろしくお願いします。 <Yurika - コメント全文>今回は突然のご報告になってしまい本当にごめんなさい。 私は「19.」ワンマンツアーをもってЯeaLを脱退することになりました。 今年20歳になるいま幼少期からのもうひとつの夢に向かって進みたいと強く思ったからです。 それは、バンドを結成したときからメンバーにも話し、持っていた夢でしたがバンドをやっていくにつれЯeaLがとても大切な存在になっていたのでこの結論に至るまで何度も何度も考えました。 結成してから5年間本当に色んな経験をさせていただいてものすごく幸せだったと感じています。 今まで見守ってくださって本当にありがとうございました。 5/27から始まり6/25のツアーファイナルまで一本一本最大級の想いを込めて全力で演らせていただきます。 最後にワンマンツアーで皆様にあえることを楽しみにしています。 ◎ツアー情報【ЯeaLワンマンツアー2017“1st Album『19.』Release Tour”】5月27日(土) 大阪 BIG CAT6月11日(日) 名古屋 CLUB UPSET6月17日(土) 福岡 Queblick6月25日(日) 渋谷 TSUTAYA O-WEST ◎リリース情報1st Album『19.』2017年5月10日(水)RELEASE<初回生産限定盤[CD+DVD]>SECL-2155~2156 / 3,500円(tax in.) / ЯeaL特製ステッカー封入<通常盤[CD]>SECL-2157 / 3,000円(tax in.)[CD]01. カゲロウ02. ゆらりゆらりゆら03. ナンセンス04. 仮面ミーハー女子05. H.O.L06. カタリナ07. チョコレートコスモス08. エゴサーチ症候群09. 秒速エモーション10. それを恋と呼ぶのなら11. スタートライン[DVD]1. 秒速エモーション (Music Video)2. 仮面ミーハー女子 (Music Video)3. カゲロウ (Music Video)4. 秒速エモーション (Live/ЯeaL Яock Яevolution vol.5)5. カゲロウ (Live/ЯeaL Яock Яevolution vol.5)6. エゴサーチ症候群 (Live/ЯeaL Яock Яevolution vol.5)
billboardnews 2017/05/22 00:00
フランス大統領選の本当の勝者
フランス大統領選の本当の勝者
フランス大統領選の本当の勝者とは(※写真はイメージ)  仏大統領選で有権者が選んだのは、同国史上最年少の大統領となる元銀行員。背景にあるのはやはり、昨年から続く世界的傾向だ。「トランプ化」はまだ続いている。  欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)に進む英国のように「フレグジット」を主張し、トランプ大統領の代名詞とも言える「自国第一主義」を訴えた極右政党「国民戦線」のマリーヌ・ルペン党首(48)が、全く正反対の主張を貫いた相手に敗れたことで、「ポピュリズムには一定の歯止めがかかった」との見方が多く出た。  果たしてそうだろうか。  日本総合研究所会長の寺島実郎氏は「それは表層的な見方だ」と指摘する。  39歳の無所属エマニュエル・マクロン氏を大統領に選んだフランス国民の選択はデジャブ。まるで昨年11月の米国大統領選を見ているかのようだった。 ●マネーゲームと格差  時代の流れに沿って確立された既存体制や既成概念への強い反発から、政治手腕が未知数で「泡沫(ほうまつ)候補」でしかなかった人物に「変化」の期待を託すという有権者の意識は、米国同様に仏大統領選の結果も左右した。  ブレグジットやトランプ大統領の路線の継承を強く訴える極右政党がオランダやフランス、ドイツなど、今年国政選挙がある国で存在感を示し始めた結果、「極右=ポピュリズム」という印象が深まったが、ブレグジットから始まった一連の「世界秩序の変化」の根っこにあるのは、世界の極右化を求める声ではなく、既存体制への抵抗やグローバリズムへの反発だ。  寺島氏が解説する。 「国境を超えた視点で地球を一つの共同体とする『グローバリズム』は、国と国との相関性を探求しながらもあくまで国家を前提とした『インターナショナリズム(国際主義)』に代わって出てきた価値観だ。冷戦終結で東西の壁がなくなった1990年代以降の約10年間は、ヒト、モノ、カネ、技術、情報などの移動がより自由に行き交うことで、世界でグローバリズムの潮流が一段と進んでいく、と楽観されていた」  ところが、情報技術革命と相関しながら一番進んだのが金融分野だった、と寺島氏は言う。 「マネーゲームが極端に肥大化し、巨大な利益を得て豊かになるごく一部の人と、生活が一向によくならない、その他の大勢の人の間に大きな格差を生んだ。多くをより豊かにし、より幸福にすると信じられていたグローバリズムへの幻滅や焦燥感が急激に見え始めた」  これが今、フロントランナーとして時代を率いてきた欧米各国に共通して起きている現象だ。グローバリズムに「取り残された人たち」が、いよいよ余裕を失い、格差是正を政治に激しく突きつけている。 ●「移民」への責任転嫁  米でも仏でも、大統領選で既存の枠組みに対するいらだちが表面化し、既成政党への拒絶が起きた。それがトランプ氏やマクロン氏などの「傍流が主流になる選挙」(寺島氏)を引き起こした。だからこそ「仕事を奪う移民を排除する」などの極右的主張が一定の影響力を持つ潜在的な状況も生まれる。  こうした空気を利用して、勢いをつけたのがルペン氏だ。なぜ負けたのか。  欧州の移民問題に詳しいお茶の水女子大学の宮島喬名誉教授の分析はこうだ。 「移民排斥と人種差別の党という評を払拭(ふっしょく)しようと『愛国者の党』『弱者の党』へのイメージチェンジを図り、労働者層に浸透し、支持率を上げてきたのは事実。だが、それには限界があった。長らく移民を受け入れてきた国では移民が多すぎると感じる市民でも、失業、犯罪、非行などの責めを移民に転嫁しこれを排斥するルペン氏と国民戦線の主張は、国民の分断であり、レイシズム(人種差別主義)だと感じる」  ナチス・ドイツの教訓が生み出した多様性の重視といった価値観が深く浸透しており、反既存体制の流れの中にあっても、有権者の選択を米英より慎重にする防波堤になっている。  宮島氏は、失業率が約10%で高止まりするフランスで、EU離脱後の経済施策を示せなかったことも大きいと話す。 「有権者は、ルペン氏に経済政策があるのか、EUの単一市場を脱退してどこが市場になるのかなどと疑問視し、政権を託せると考えなかった」 ●フレグジットの可能性  ルペン氏は、戦後、政権を分け合ってきた保革2大政党の共和、社会両党の候補者が決選投票に進めないという、米国以上の既成政党離れが起きたフランス大統領選で一定の勢いを見せたが、父ジャンマリ・ルペン氏が初代党首を務めた国民戦線も70年代からある既成政党の一つだ。ルペン親子の存在も党の主張も新しいものではなく、米大統領選でトランプ氏の追い風となった「予想外の隠れ支持者」(宮島氏)は出なかった。  結局、比較対照の結果、オランド前大統領の側近ながら無所属だったマクロン氏が「落ち着き所だった」(寺島氏)。元経済相の実績から経済の立て直しと雇用創出への期待はあるが、決選投票の投票率は歴史的な低さで政治基盤は強くない。米議会との対立で政策推進に苦しむトランプ大統領を見ると、マクロン氏も前途多難。唯一実績ある経済分野で失業率低下や雇用創出を導けなければ、「かろうじてEUに残ることを決めた」(寺島氏)有権者たちがフレグジットに向かうこともあり得る。 「マクロン氏が本当にフランスやEUを結束させられるのか、まだ幕は開いたばかりだ。そのEUが英国離脱後、どう結束を強めるのか、あるいは緩めるのか。これもまだ分からない」  と寺島氏。続けて言う。 「英国が独自に世界各国と自由貿易協定を結び、国内を再生する可能性も十分にあり得る」  多くの変数が絡み合う世界情勢が乱気流を抜ける日はまだ遠い。(編集部・山本大輔) ※AERA 2017年5月22日号
AERA 2017/05/17 16:00
脳を活性化! “思いだしトレ”の「大人の常識・雑学」40問!!
脳を活性化! “思いだしトレ”の「大人の常識・雑学」40問!!
来日したビートルズ (c)朝日新聞社  大型連休も終わりました。休みでかえって疲れた人もいるでしょう。そんな時こそ「思いだしトレーニング」。「朝日脳活ブックス」としてシリーズで発売されていますが、その中から今回は「大人の常識・雑学」40問を厳選!(週刊朝日本誌には一挙150問!)  記憶を呼び起こし、当時の情景を頭の中で再現すると、脳の「海馬」が鍛えられるといいます。昔のことを思い出すと、懐かしい、楽しい気分にもなるでしょう。やる気の中核である「線条体」も活動を増します。  脳を活性化するとともに、日常のやる気を高める効果も期待できるのです。さあ、挑戦しましょう! 【大人の常識・雑学】 (1)大相撲で最多の69連勝の記録を持つ力士は? (2)プロレス界の開拓者で空手チョップで外国人レスラーらと闘ったのは? (3)日本人で初めて世界2階級(フライ級、バンタム級)を制したボクサーは? (4)「打撃の神様」と呼ばれたプロ野球巨人の選手は?監督でもV9を達成した。 (5)2215試合連続出場という記録を誇る広島東洋カープの衣笠祥雄の愛称は? (6)夏の甲子園で最多奪三振記録83を持つ徳島商の投手は? タレントでも活躍。 (7)「キューポラのある街」(1962年)など多数の映画に出演。「サユリスト」と呼ばれるファンがいるのは? (8)1960~70年代にかけてテレビで活躍した「てんぷくトリオ」。メンバーは三波伸介と戸塚睦夫。もう一人は? (9)平均視聴率が50%を超えた1983~84年のNHK朝の連続テレビ小説は? 貧しい農家に生まれた少女の成長を描いた。 (10)NHKの紅白歌合戦で最多の出場50回を誇る演歌歌手は? (11)1950~60年代にかけて手塚治虫さんや藤子不二雄さん、赤塚不二夫さんら漫画家たちが暮らした東京都豊島区のアパートは? (12)漫画家の水木しげるさん。原作でアニメ化された作品は? 「目玉おやじ」が登場する。 (13)「ローマの休日」(1953年)の王女役は? 「麗しのサブリナ」や「戦争と平和」にも出演。 (14)「黄昏(たそがれ)」(1981年)などに出演。アカデミー主演女優賞を最多となる4回受賞した米国の女優は? (15)フランシス・コッポラ監督のマフィア一家を描いた1972年公開の映画は? (16)「燃えよドラゴン」(1973年)などに主演しカンフー映画を世界に広めたのは? (17)投票できる選挙権は20歳から18歳に引き下げられた。では、衆院議員や都道府県議、市区町村議や市区町村長に立候補できるのは何歳から? (18)衆院議員の任期は4年。では、参院議員は? (19)日本国憲法で国民の義務とされるのは教育と勤労。もう一つは? (20)裁判官を辞めさせるかどうか審理する、国会に設置されている裁判所は? (21)高度経済成長期に問題となった公害。四大公害病とされるのは水俣病、新潟水俣病、四日市ぜんそく。もう一つは? (22)物価が上昇することはインフレーション(インフレ)。では、下落することは? (23)中央銀行である日本銀行が民間の金融機関に資金を貸し出す時の金利を何という? (24)1985年に米国や日本など先進5カ国の蔵相らが集まり、ドル高の是正を決めた合意は? 会合があった米ニューヨークのホテルの名前が由来。 (25)米国の投資銀行が2008年9月に経営破綻したことをきっかけとする世界的な金融危機は? (26)株価に影響を与える情報を知った人が、公表前に株を売買して利益を得る違法な取引は? (27)独占禁止法を運用するために設置された機関は? 内閣府の外局で独立して職務を行う。 (28)累計800万部を超え、戦後最大のベストセラーとされる黒柳徹子さんの自伝的物語は? (29)世界で最も読まれているとされるスペインの作家セルバンテスの小説は? 主人公が風車を巨人と勘違いして突撃するシーンが有名。 (30)金田一耕助が登場する『犬神家の一族』や『獄門島』などで知られる推理小説家は? 映画もヒットした。 (31)アガサ・クリスティーの推理小説『オリエント急行殺人事件』や『ABC殺人事件』などで活躍する探偵は? ベルギー出身という設定。 (32)日清食品が1958年に発売した即席麺は? 当時の価格は35円。 (33)富士フイルムが1986年に発売したレンズ付きフィルムは? 手軽さが人気となった。 (34)ソニーが1994年に発売した家庭用ゲーム機は?任天堂のゲーム機のライバルとなった。 (35)1996年に発売された、キャラクターを育成する手のひらサイズのおもちゃは? 女子高生を中心に大ヒットした。 (36)今年で発売から50周年を迎えるタカラトミーの着せ替え人形は? (37)東京タワーは高さ333メートル。では、東京スカイツリーの高さは? (38)現在日本で最も高い大阪市阿倍野区にある超高層ビル(300メートル)は? 58~60階に展望台がある。 (39)平成の大修理が行われた世界文化遺産の城は? 白鷺(しらさぎ)城とも呼ばれる。 (40)世界文化遺産に2016年に登録された東京にある建物は? フランスの建築家ル・コルビュジエが設計した。 【正解】 (1)双葉山(2)力道山(3)ファイティング原田(原田政彦)(4)川上哲治(5)鉄人(6)板東英二(7)吉永小百合(8)伊東四朗(9)おしん(10)北島三郎(11)トキワ荘(12)ゲゲゲの鬼太郎(13)オードリー・ヘプバーン(14)キャサリン・ヘプバーン(15)ゴッドファーザー(16)ブルース・リー(17)25歳(18)6年(19)納税(20)弾劾裁判所(21)イタイイタイ病(22)デフレーション(デフレ)(23)公定歩合(24)プラザ合意(25)リーマン・ショック(26)インサイダー取引(27)公正取引委員会(28)窓ぎわのトットちゃん(29)ドン・キホーテ(30)横溝正史(31)エルキュール・ポアロ(32)チキンラーメン(33)写ルンです(34)プレイステーション(プレステ)(35)たまごっち(36)リカちゃん(37)634メートル(38)あべのハルカス(39)姫路城(40)国立西洋美術館本館 ※週刊朝日 2017年5月19日号より抜粋
週刊朝日 2017/05/16 07:00
リカちゃん大人になって人気再燃の理由 人形持参でお泊まり会も
リカちゃん大人になって人気再燃の理由 人形持参でお泊まり会も
ドールブロガーtoyokaloonaさんの自宅の人形部屋。リカちゃんがズラリお出迎え(撮影/今村拓馬) 人形専用の部屋(撮影/今村拓馬) インスタグラマー、かいりさんとatsukoさんのお気に入りリカちゃんたち(撮影/写真部・大野洋介) 大人リカちゃんの聖地「リカちゃんキャッスルのちいさなおみせ」店内。服はハンガーにかけられ、小物はケースにきれいに並べられている(撮影/工藤隆太郎) 東京・浅草橋にある人形専門店TOTOCO。昔の商品は店頭になくても、在庫があれば倉庫から取り寄せてくれる(撮影/編集部・石田かおる) 「人形の世界へようこそ!」  扉を開けると、色とりどりの服を着たリカちゃんがずらりお出迎え。一瞬、リカちゃんハウスに迷い込んだような錯覚に襲われた。ミニチュアで作りこまれた世界。ドールブロガーtoyokaloona(toyo)さんの自宅2階の人形部屋だ。  埼玉県に暮らす主婦。2代目リカちゃん世代のtoyoさんが、人形の世界に「大人再デビュー」したのは2000年。パソコンの購入がきっかけだった。ネットで懐かしのジェニーやリカちゃんたちと再会すると一気に人形の世界に引き戻された。 ●人形持参でお泊まり会  さらにネットオークションなどには、子どものころ欲しくても手に入らなかった人形が出品されていた。ひとつ買うとまた次。一気にコレクター道へ入り、その数、約900体。そのうち約150体がリカちゃんだ。部屋の壁面の収納棚には並行して集めた、人形サイズの靴や帽子、ペット、雑誌や太陽の塔まで……いったいどこで手に入れるんでしょう? 「専門のショップや個人の作家、それに食玩や100均にも掘り出し物が出るので要チェックです。(人形サイズの)6分の1スケールでなんでも見る癖がついてしまっています(笑)」  08年、子どもたちに人形のかわいさを伝えたいとブログを始めると、意外なことにコメント欄に声を寄せてきたのは大人たちだった。 「私と同じように、再デビューしている人がたくさんいることを知り驚きました。今ではドル友やリア友になって、お泊まり会や飲み会を人形持参で楽しんでいます」  子どものとき人形遊びから一度卒業した、大人の「再デビュー」がブームとなっている。15年、タカラトミーが大人向けの「LiccaA スタイリッシュドールコレクション」を発売すると初回生産の千体はわずか3日で完売。インスタグラムや専門店の登場がブームを加速している。 「お気に入りリカちゃんを連れていきますね♪」  そう言って取材場所に現れた、インスタグラマーのかいりさんとatsukoさん。バッグの中からは次々とリカちゃんが登場。とてもひとつには絞りこめなかったようだ。3代目リカちゃん世代のかいりさんは言う。 「大人になってからの人形遊びのほうが、子どものころよりも楽しい」 ●リカちゃんインスタ  自分の財力で好きに買えるのに加え、自分の趣味もはっきりしている。子どものころは家が近いからという理由で遊ぶ友だちが多かったが、いまはインスタで趣味の合う人とつながれるのでより楽しいのだという。  atsukoさんは40代の会社員。2代目リカちゃん世代で、大人再デビューしたのは14年。東京・六本木ヒルズで開催されたドール・カルチャー展がきっかけだ。会場ではLCが、好きなリカちゃんと服、小物を組み合わせられるイベントを開催。そこでボブヘアのリカちゃんに出会った。 「最近のリカちゃんってこんなに洗練されてかわいいの!?ってびっくりしました。その子をアップしたのがリカちゃんインスタの始まりです」  人形服の教室を主宰する、かいりさんも、「最近のリカちゃんはかわいい」という噂を耳にし、1年ほど前からはまった。そんなふたりが大人のための「聖地」と呼ぶ場所がある。  「リカちゃんキャッスルのちいさなおみせ」。リカちゃんキャッスルは福島にある、リカちゃんのミュージアムを併設した工場で、人形の製造工程も見られる人気スポットだ。独自仕様のリカちゃんも販売しており、14年、大人のためのドールショップをコンセプトに東京・人形町に「ちいさなおみせ」をオープンした。  店を訪ねると服はハンガーにかけられ、靴や小物もお菓子のようにきれいに並べられている。値札を見ると、手のひらにおさまるようなサイズのTシャツが千円近くするなど、人間の服と大差ないものも。しかし店内にいた30代、40代の女性客たちは人形や服、小物などをカゴにどんどん入れて大人買いしていた。 ●守られた女子の聖域 「かわいい人形や服の情報はインスタを通じてあっという間に広まる。すぐ売り切れて手に入らなくなることも増えました」  かいりさんはそうぼやく。リカちゃんインスタの人気が一般の人たちにも広まったのに加え、中国や韓国などからもバイヤーが買い付けに来るようになったからだという。  もうひとつの聖地は東京・浅草橋にある。93年からジェニーやリカちゃんなどを販売してきた人形専門店TOTOCOだ。問屋を営んでいたこともあって、この店ではデッドストックを当時の価格で買うことができる。店長の野口栄一さん(68)は言う。 「子どものとき遊んだリカちゃんが欲しいと、お子さんと来られるお母さんが最近多いです」  ネットの中古品の売買では現物を見て確認することができないうえ、人気商品の価格は高騰する。安心を求めて訪れる人たちが後を絶たない。人形好きの野口さんの豊富な知識と人柄に惹かれて常連になる客も少なくないようだ。  それにしても、大人がなぜリカちゃんにこうもはまるのだろう? TOTOCOに夫婦で来店していた女性客は語る。 「ある程度の年齢になると、人形遊びから卒業しないといけないような雰囲気があって遊ばなくなりました。でもネットを見ると、大人でも楽しんでいる人がいっぱいいて。あ、いいんだと思いました。好きなものは何歳になっても好きなんだと思います。飾っていて癒やされます」  先のtoyoさんもリカちゃんを見ていると癒やされるという。 「リカちゃんはいつもかわいくて、なんでもウェルカムで、意地悪とかもない。子どものころから親しんだリカちゃんには、安心感があるんです」  自らも小学生のときリカちゃんで遊んだ、精神科医の香山リカさんは、大人がはまる理由を次のように分析する。 「リカちゃんは女の子と等身大のキャラだけれど、リアルすぎない。男性の萌えの対象にならず、性的なまなざしから守られている健全さや安心感もある。だから時代を超えて愛され、大人になっても癒やされるのだと思います。大人になったからといって、常に“女性”として見られるのは疲れる。そうしたことから離れ、守られた女子の聖域の中でホッとしたいというのがあるのだと思います」  永遠の11歳は年齢や体形などの俗世の悩みとも無縁。いくつになっても女の子の世界に羽ばたかせてくれる。終わらないリカちゃん。文字通り、永遠のものとなっている。(編集部・石田かおる) ※AERA 2017年5月15日号
AERA 2017/05/15 11:30
春風亭一之輔が「弟子入り志願者」にちょっと苦言…
春風亭一之輔 春風亭一之輔
春風亭一之輔が「弟子入り志願者」にちょっと苦言…
 落語家・春風亭一之輔氏が週刊朝日で連載中のコラム「ああ、それ私よく知ってます。」。今週のお題は、「バンザイ」。 *  *  *  ホームページにメールアドレスを公開していると、たまに弟子入りのお願いをメールでしてくるフランク過ぎる人がいる。 「一之輔師匠!! 私を弟子にしてくださいっm(__)m」  顔文字を駆使してこちらに訴えてくる。だからこちらも、「ごめんなさい!! 今は弟子をとることが出来ませんm(__)m」と返信してみた。普通は無視してよいのだけれど、今回のみ、あえての返信。ちょっと面白そうだったから。すると翌日、 「了解です(^^ゞまた落語見に行きますね\(^O^)/」  とのご機嫌なお返事。返信してよかった。一つネタができた。  〆に『バンザイ』……メールと顔文字の安直さにびっくりだが、執着のなさっぷりもすごい。「ダメならネクスト!」みたいなナンパ感覚。ストーカーみたいなのは勘弁だが、もうちょっと食らい付いてもバチは当たらないよ。  早稲田大学には『バンザイ同盟』なるサークルがある。それをマネして私の母校でも文化祭の時に、水泳部が『バンザイ同盟』を名乗っていた。活動は、ブーメランパンツに競泳帽にゴーグル姿の集団が学校内に神出鬼没、突然万歳三唱して去っていく。ただそれだけだが、裸の男子高生が前触れもなく現れると、お客さんはそれなりに盛り上がる。  水泳部員・A君は、水泳は好きだが『バンザイ同盟』が嫌で嫌で仕方なかった。とにかく恥ずかしがっていた。しかし先輩からの指示には逆らえず、A君はいつもその他大勢の態で端っこで目立たないようにバンザイしていた。終わるとすぐにバスタオルを巻いて屋内へ。まるでグラビアアイドルの如し。  2年生になると人数不足で仕方なくチームリーダーになった。やる気のないリーダーの下にはそれなりの部下が集まる。しかもAチームはたった2人。  向上心のあるガツガツ系のチームは、女子高生が群れている場所を目ざとく見つけて盛り上げる。そうでないA君のチームは腹を空かせたハイエナのように、ただぼんやりと海パン一丁で校内をうろつくのみ。   そこは鬼の3年生が目を光らせているから、無理にでも実績を残さなければならない。  Aチームのバンザイ対象はだいたい子供。3年生に行けと言われ、嫌々子供相手にバンザイする。子供も半分馬鹿にして退屈しのぎに合わせてくれるから、お互い傷つかずに済むのだ。  私が2階の踊り場から何げなく下を見ていると、Aチームが2人の子供に『バンザイ』を始めた。すると3歳くらいの妹だろうか、火が点いたように泣きだしてしまった。とたんにA君の後方から父親と思われる男性が突進してきて、後頭部にハンマーパンチをお見舞いした。バンザイの形でぶっ飛ぶA君。  鬼の形相で怒鳴り散らす男性に、A君は、 「違うんです!(泣) 僕たちはバンザイ同盟といって……」  と必死の弁明。それに応えた男性の一言がいまだに耳に残っている。 「うれしくもねぇのに『バンザイ』なんかしてんじゃねぇっ!!(激怒)」  ごもっともである。『バンザイ』は誠意をもって心の底から。これから『バンザイ』をする全ての人にお願いしたい。  あと、弟子入りは直接お願いしに行ったほうがいい。 ※週刊朝日  2017年5月19日号
春風亭一之輔
週刊朝日 2017/05/14 11:30
キミノオルフェ 新曲「光速スピードシューター」MV主演は元ニコラモデル鈴木美羽
キミノオルフェ 新曲「光速スピードシューター」MV主演は元ニコラモデル鈴木美羽
キミノオルフェ 新曲「光速スピードシューター」MV主演は元ニコラモデル鈴木美羽  蟻(ex.蟲ふるう夜に)のソロプロジェクト、キミノオルフェの新曲「光速スピードシューター」。このミュージックビデオが公開された(https://youtu.be/NRIsYc6y30k)。  今回のMVは蟻が監督を務める映像作品の第二弾。主演の鈴木美羽は2000年生まれの17歳で、12歳から雑誌『ニコラ』の人気モデルとして活躍し、今年3月に卒業するまではニコモ(ニコラモデル)部長を務めていた。その明るさと笑顔で10代女子に圧倒的な人気を誇る一方、「笑顔だけではない様々な表情でも勝負をしていきたい」と語る姿が決め手となり、今回の起用となった。 ◎蟻-コメント この曲は「思い出は相手の中だけではなく、自分の記憶の引き出しにもしまわれる。それってものすごく尊いことなんじゃないかな」と思ったエピソードから生まれました。 主演の美羽さんと初めて出会ったのは4月、新生活の時期。多くの人が環境が変わるそんなタイミングに「こんな素敵な女の子になりたい!」と思う人も多いだろうなぁ、と思いを馳せました。同時に、話し合いの中で「笑顔が代名詞なだけの人でいたくない」という美羽さんの想いを聞き、じゃあもう振り切ってしまおう!と(笑) 絵コンテ描くのが楽しかったですね(笑) 美羽さんと私、お互いの記憶に残る作品になったと思います。皆がクスッと笑って何度も観てしまうようなMVになれたら幸せです。 ◎鈴木美羽-コメント 今回のMVの撮影で、私らしさと蟻さんのやりたいことを現場で重ねていくことが楽しくてしょうがなかったです! 私自身、これから先悲しいことにぶつかったとしてもその経験さえも自分の魅力に変えていける、あの女の子のようになりたいと思いました。 そしてこれを見てくれた方が、少しでも変わりたいと思っていただけたら心から幸せです。
billboardnews 2017/05/10 00:00
「学校で勉強させて!」シリア難民の子どもたちの叫び
「学校で勉強させて!」シリア難民の子どもたちの叫び
将来は学校の教員になることが夢と語るシハムさん(13、左から3人目)も数年後に教育を受けられているか誰にもわからない(撮影/フォトグラファー・清水匡)  シリア危機から6年。4月、アサド政権による化学兵器使用を受けて米軍がミサイル攻撃、ロシアは「侵略行為」と米国を非難し、13日、シリア化学兵器問題の国連安保理決議案に拒否権を行使した。各国の思惑に翻弄され、子どもたちの将来が危ぶまれるシリア難民の教育事情を取材した。  2011年3月、東日本大震災とちょうど同じ時期、遠くシリアでは反政府デモを政府が弾圧したことが発端となり、今世紀最大の人道危機ともいわれるシリア危機が始まった。  シリア国内外の難民・避難民は1100万人を数え、隣国ヨルダンでは65万6400人のシリア難民が避難生活を余儀なくされている。うち、23万6304人が公立学校に在学すべき年齢の子どもたちである。16年、難民キャンプを含むヨルダン国内の公立学校に登録されているシリア人生徒数は14万5458人、前年と比較すると12%増加した。17年の登録者数は約17万人と見込まれている。しかしいまだ、9万人を超える子どもたちが教育を受けられない状況にある。  子どもたちが学校に通えない主な理由は家庭の経済的な状況に起因している。難民キャンプ外で生活する、いわゆるホストコミュニティーの難民たちは労働が認められておらず、低賃金、長時間、劣悪な環境での不法労働に従事し、子どもも家計を支えるために仕事をしている。また、出生証明書など学校登録に必要な書類を整えることもネックになっている。家から学校までの距離も低学年児童や女子生徒にとっては大きな壁となる。ヨルダンに避難してきて4年間、学校に行かず家族のために働いているワリッド君(17)は「もしシリア危機が起きていなかったら僕は普通に学校に行っていたでしょう。僕の大切な5年間は奪われてしまいました」と語った。 ●隣国同士が同じ教室  ヨルダン教育省は13年、午前中にヨルダン人、午後にシリア人が学べるよう公立学校にダブルシフト(2部)制を導入し、16年までに200校でこの制度を導入した。しかし、昨年まで授業の時間は45分から35分に短縮されていたため、ヨルダン人生徒の学力低下も問題視されている。また、シフトの切り替え時間や登下校時にシリア人生徒がいじめに遭うケースもあり、いじめが原因で学校を中退したシリア人生徒は16年だけで1600人にのぼった。  NGOなどの各国援助機関も子どもたちの教育支援に着手している。日本のNPO「国境なき子どもたち」(KnK)は公立学校で補習授業を提供し生徒たちの学力向上に貢献している。この団体のユニークなところはヨルダン人とシリア人を同じ教室で勉強させている点だ。勉強やアクティビティーを通じてお互いの相互理解につなげている。補習授業を担当しているアヤ先生によると補習授業は通常のクラスよりも人気が高いという。「通常授業ではヨルダン人とシリア人との接点がありませんが、補習授業ではヨルダン人とシリア人を同じ班にしたり、同じ係の仕事をさせたりするなど、お互いが協力し合えるように工夫しています」とアヤ先生は続ける。KnKは生徒が抱える悩みなどにも対処している。  難民キャンプでは、10%の家庭で18歳以下の子どもたちが働いて家計を支えるため、学校を中退している。19歳から24歳までの青年では、89%が教育を受けられていない状態にある。シリア危機が始まって5年が経過して支援が減り、職業訓練や非公式教育の機会が減少していることも要因の一つで、子どもたちの将来にも大きな影響が出始めている。タウジーヒと呼ばれる全国共通高校卒業試験(日本でいうセンター試験のような制度)を受験するシリア難民の生徒数はヨルダン人と比較して少なく、合格率もヨルダン人が44%なのに対してシリア難民は32%にとどまっている。 ●夢描きにくい将来  仮に高校まで通えたとしても、試験合格というハードル、そして経済的理由から大学進学への道のりはさらに厳しい。難民の多くはヨーロッパなどの第三国定住を希望している。将来自分がどこで生活できるのか予想がつかない状態で子どもたちは自分の夢を描きにくく、特に17、18歳の子どもたちの進路にも大きな影響を与えている。シリア危機が長引くほどその影響は深刻なものとなっていく。(フォトグラファー・清水匡) ※AERA 2017年5月1-8日合併号
AERA 2017/05/04 16:00
相葉雅紀主演「貴族探偵」 橋本環奈&武井咲の“W制服姿”に視聴者の反応は…
相葉雅紀主演「貴族探偵」 橋本環奈&武井咲の“W制服姿”に視聴者の反応は…
橋本環奈=2016年3月撮影(c)朝日新聞社  嵐の相葉雅紀(34)が主演するドラマ「貴族探偵」の第3話が5月1日に放送され、平均視聴率が9.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことが2日、わかった。「貴族探偵」は初回視聴率は11.8%で好スタートを切ったが、第2話では8.3%と急落していた。  このドラマは、麻耶雄嵩の本格推理小説「貴族探偵」と続編の「貴族探偵対女探偵」を原作としている。女性探偵・高徳愛香(武井咲)が遭遇する事件現場に、なぜかいつも謎の紳士・貴族探偵(相葉)が召し使いらとともに現れ、互いに推理を繰り広げる……という内容だ。貴族探偵の運転手・佐藤役で滝藤賢一、メイドの田中役で中山美穂、執事の山本役で松重豊、神奈川県警の刑事・鼻形雷雨役で生瀬勝久がそれぞれ演している。  第3話では、愛香のもとにひとりの女子高生・垂水遥(橋本環奈)が相談にやって来る。倉庫で頭部と腕のない死体が発見された事件で、遥の交際相手で高校教師の浜村康介(内野謙太)が容疑者として連行されてしまい、遥は愛香に助けを求めにやってきたのだ。事件現場となった倉庫に2人が行ってみると、そこには貴族探偵と召し使いたちがおり……という展開だった。  今回、見どころのひとつとなったのが、2人の人気女優の“制服姿”だ。  ブレザー姿の女子高生役で登場した橋本は、今年3月に高校の卒業式を迎えたばかりとあって、「環奈の制服姿まだまだ全然いけるね」「橋本環奈ちゃんかわいい。ずっと制服を着られるね」といったコメントが相次いだ。橋本自身、ツイッターで「私自身、高校を卒業してから最初の作品が貴族探偵での高校生役!まだまだ制服を着続けられるかな?」とコメントしていたが、実年齢に近いだけあって“はまり役”となったようだった。  一方、ドラマの終盤で制服姿を披露したのが武井咲だ。事件の相談にやってきた遥を見て、高校時代の自分を思い出した、と回想するシーンで、武井は制服姿に“ぱっつん前髪”の女子高生時代の愛香を演じた。  武井は2011年の月9ドラマ「大切なことはすべて君が教えてくれた」(フジテレビ系)で物語のカギとなる女子高生役で、みずみずしい演技を披露していた。  久々の月9での制服姿にはさまざまな反響が出ている。  最近は大人っぽい役柄も増えてきた武井に対して「さすがに武井咲ちゃんでも、もう制服姿は痛々しいな」「制服姿は……ちょっと卒業かなって思った」といった声が上がる一方、「23歳で制服になんの違和感もない咲ちゃんって神なの?」「まだまだ、制服いけるよ!咲ちゃん!」といった称賛の声もあった。 (ライター・朝比奈ゆう)  
dot. 2017/05/02 11:30
維新は「自民より右」? アンチ東京が生んだ強さ
維新は「自民より右」? アンチ東京が生んだ強さ
ダブル選大勝から約10カ月後の2012年9月、国政進出のため「日本維新の会」を発足。翌10月、野党時代の自民党・安倍総裁と国会内で握手する橋下氏  (c)朝日新聞社 「安倍首相ガンバレ」を叫ぶ子どもたち、教育勅語を朗唱させる幼稚園……。森友学園問題に端を発して「右翼」という人たちが、にわかにクローズアップされている。AERA 2017年5月1-8日号では「右傾化する日本」を大特集。「右翼」って何?「保守」とどう違う? 素朴な疑問に答える。  地域政党として大阪都構想を掲げ、大阪の第1党となって久しい「大阪維新の会」(代表・松井一郎大阪府知事)。同党を母体にした全国政党が分裂し(現日本維新の会)、共同代表だった橋下徹氏が引退して去って以降も、選挙では変わらぬ強さをみせる。その強さは、安倍政権と親和性の高い「自民党より右」と言われる路線ゆえの現象なのか。 「維新が大阪で継続的に支持されているのは、橋下氏が人気者であるとか、行政サービス充実化などの要因と関係があるとは考えていません。大阪市という行政区域を超え、周辺のベッドタウンを含めたより広い意味の『大阪』の利益を代表可能な唯一の政党。そういう価値が維新というラベルにあると認識されていることにあると思います」 こう主張するのは、関西学院大学法学部准教授の善教将大氏(34)だ。橋下氏と松井氏が勝利した2011年の大阪府知事・大阪市長のダブル選以降、維新への支持態度の分析を続け、維新を支持する有権者の動機などを解明してきた。維新が国政に進出する契機となった12年12月の衆院選における有権者の投票行動や、僅差(きんさ)ながらも反対多数となった15年5月の特別区設置住民投票(※注1)下の大阪市民の投票行動のメカニズムを解明するために、数多くの意識調査を実施し、研究論文を発表し続けている。 ●大阪から離れると弱い  最も顕著に「維新」の強さの原因が浮き彫りになったのが、昨夏の参院選の結果だ。橋下氏が大阪市長として臨んだ都構想の是非を問う住民投票で敗れて引退、その後継市長と府知事を選ぶ同年11月のダブル選で維新は勝利した。続く翌16年の参院選で、大阪選挙区(改選数4)は約140万票の大量得票で、元府議の浅田均氏と、元堺市議の高木佳保里氏の2人を当選させた。  もっとも、東京選挙区では知名度抜群の元長野県知事、田中康夫氏が落選。高木氏は知名度も低く出馬表明もギリギリだったのに、浅田氏と遜色ない約67万票を取った。橋下氏の引退の影響が、東京ではあったかもしれないが、大阪ではほとんど見られなかった。 「選挙の種類を問わず、維新の候補者は自身の主張よりも、議員定数削減など維新の政策をアピールする傾向が強いと思います。維新にくら替えした議員は、そのままでは再選する可能性が低いことを実証した論文があるのですが、維新の候補者が『所属政党』をアピールする背景にはそのような事情があるのでしょう。結果として維新支持者は維新であれば『誰でもよい』という傾向を強くします。だから市議選などで、維新が擁立した新人候補がトップ当選するような現象が生じるのです」(善教氏) ●大阪ナショナリズム  政権交代をめざしたころの民主党と同じようにも見えるが、実態は違うようだ。 「地盤沈下が叫ばれて久しい大阪に活気を取り戻し、東京に匹敵する『大阪』へという思いを具現化する方法の一つは、行政区域を超える政治主体としての政党を機能させること。しかし大阪市民は、自民党などに対して、市域を超える利益の代表者になれるという確信を持てないのでしょう。でなければ、橋下氏がしきりに維新でなければ市と府の調整が困難などと主張していたことを説明できない。維新は市と府をつなぐ唯一の政党であり、それゆえ市域を超えた『大阪』を代表されると認識される。そこにあるのは、ポピュリストに踊らされた熱狂的支持などでは決してないのです」(同)  その一方、大阪で独自のナショナリズムを形成してきたメディアと維新の関わりが深いのも、また事実だ。 「アンチ東京」を公言して関西で絶大な人気を誇り、橋下氏の政界入りも後押ししたタレントのやしきたかじん氏(14年に64歳で死去)。彼が長く司会を務めた「たかじんのそこまで言って委員会」(読売テレビ、現そこまで言って委員会NP)がそれである。  安倍晋三首相も複数回出演している同番組では、13年に在日韓国人差別を助長する発言があったとして抗議を受け、謝罪したこともある。  何回かゲスト出演し、北方領土問題などに言及したことのある民族派愛国者団体「一水会」の木村三浩代表はこう言う。 「東京で放送しないことを逆手にとり、『地方から中央を包囲する』という戦略で、歯に衣着せぬ議論をする場だった。近頃は情緒的に嫌韓国、嫌中国をあおってばかりという印象ですね。客観的な評価を受ける言論じゃなければ、偏狭なナショナリズムに陥る危険がある」 ●教育現場の維新圧力  同番組の制作会社は、「取材すると襲撃される」など虚偽の言説で沖縄の米軍基地反対運動に対するヘイトをあおった「ニュース女子」(東京MXテレビ)も制作しており、両番組の出演者も重複している。  そして、維新の右傾化を象徴する施策が国旗国歌条例(※注2)だろう。  大阪府立高校で理科教員として長く教鞭(きょうべん)を執り、この3月に定年を迎えた梅原聡さん(60)は、この「踏み絵」が原因で、府教委に再任用を拒否された。  きっかけは、3年生の学年主任を務めていた12年3月の卒業式。国歌斉唱時に着席した梅原さんは、府教委から戒告処分を受けた。条例制定で管理職の府教委への報告も厳格化し、処分者が続発。梅原さんは他の6人と一緒に一昨年7月、この処分の取り消しを求めて大阪地裁に提訴していた。 「再任用に当たって、校長に起立斉唱の職務命令に従うかイエス・ノーで答えよと問われ、そのような質問には答えられないと返答したら、不合格になりました」(梅原さん)  再任用は、年金受給開始5年先のばしに伴い、無収入期間が発生しないよう雇用と年金を接続する、生活権の保障のはずだ。  他にも生徒が授業アンケート(※注3)で教員を評価する「ユーザー視点の教育改革」など、維新が「改革」した教育現場に窮屈さを感じたのか、大阪府の公立校教員の志願数は、13年度から2年続けて最低を更新した。  生活権を侵害してまで思想統制を図ろうとする強固さは、維新という看板がなければ選挙に通らなかったであろう個性に乏しい議員たちと結びつかない。寄らば維新。そして、堂々巡りの大阪都構想。大阪の、行く先が見えない。(編集部・大平誠) ※注1)特別区設置住民投票 大阪市を廃止して5特別区を設置する「大阪都構想」実現の是非を大阪市民に問うた住民投票。投票率66.83%で賛成69万4844票、反対70万5585票の僅差で否決され、市長だった橋下氏は引退。しかし維新はその後も「都構想」の看板を下ろさず、再挑戦の意向を示している。 ※注2)国旗国歌条例 維新の主導で大阪府では11年に、大阪市では12年に制定された「大阪府(大阪市)の施設における国旗の掲揚及び教職員による国歌の斉唱に関する条例」のこと。君が代斉唱時に職員の起立斉唱を義務付けた日本初の条例。橋下氏は「国旗・国歌を否定するなら公務員を辞めればいい」などと免職もほのめかした。日本弁護士連合会は思想・良心の自由を保障する基本的人権を侵害する違憲行為などとする会長声明を出した。 ※注3)授業アンケート 大阪府の公立学校で13年度から本格導入された教職員の評価システム。小学校では児童の保護者が、中学校、高校では生徒が各教員を評価し、それを参考に校長が授業を視察、5段階評価する。数値化しやすいように自由記述欄がない。結果はボーナスの基準となる勤勉手当に反映され、昇給にも影響する。 ※AERA 2017年5月1-8日合併号
AERA 2017/04/28 07:00
告白に「なんで?」 女芸人・小原正子とマック鈴木の不思議な馴れ初め
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マック鈴木「考えてみてよ。お互い30代後半ですよ? それで1年付き合ってきて、今さら「僕と付き合ってください」なんて、言えます?」 (※写真はイメージ) 「結婚してください!」。バラエティー番組で、女性側からの「プロポーズ」が話題になったお笑いコンビ「クワバタオハラ」の小原正子さんと元メジャーリーガー・野球解説者のマック鈴木さん。しかし、付き合う時から紆余曲折があったそう。 *  *  * 妻:私の第一印象、良くなかったらしいですよ。 夫:初めて会ったのは、彼女が経営していた飲み屋でした。酔っぱらって、タバコふかして、片手にワイングラス……。印象良いわけないじゃないですか(笑)。 妻:2011年の秋でしたね。生活の安定のためにお店をやってたんです。で、常連の方が「今度マック鈴木を連れてくるから」って。 夫:僕の球団の関係者だったんです。 妻:彼のことはまったく知らず、事前にネットで調べたら、まあ、金髪の写真とか、けんかとか、物騒なプロフィルばかり出てきた。うわ、怖い人やで、と。 妻:今の私からは想像もつかないでしょうけど、子供のころは引っ込み思案だったんです。 夫:優等生だったんだよね。 妻:親や先生の言うこと、何でも聞かなくちゃ、っていう子。母親の意向で髪の毛もお尻ぐらいまで伸ばして。それで母が私につけたあだ名が「モナリザ」! 夫:……個性的だね(笑)。 妻:人前に出るのが苦手。担任の先生は何とかしなきゃと思ったんでしょうね。クラブ活動を選ぶときに「小原さんは朗読が上手だから、演劇部がいいよ」って。 夫:人前が苦手なくせに、朗読が得意だったの? 妻:学校でおとなしくしてた反動かなあ。家では母や弟の前で、本を声に出して読んでた。「走れメロス」なんて、セリフに感情込めちゃって。丸暗記もした。 夫:それが演劇少女の始まりか……。 妻:よそのクラスに行って読み聞かせしてらっしゃいって先生に言われて。それで私、どんどん変わっていった。先生に感謝ですね。 ――妻は中学、高校で演劇部に所属。大学でも芸術学部で演劇を学び、小劇団で活動。卒業間際で劇団は解散し、就職活動をした。 妻:銀行と女子アナウンサーと、芸能事務所のマネジャー募集を受けまして。 夫:また極端な……(笑)。 妻:銀行と女子アナは書類でさっさと落ちた。ホリプロだけは、残ったんです。 夫:おお。 妻:同時期にホリプロで「お笑いリポーターオーディション」っていうのがあって、そっちも受けた。 夫:受かった? 妻:うん。それで、事務所の芸人たちの「ネタ見せ」を見学して、相方(くわばたりえ)と出会ったんです。 ――妻とは対照的に、夫の幼少期は「やんちゃ」。悪さばかりしていたという。 夫:5歳のとき、探検気分で近所の女子校の食堂に友達と忍び込んで、ロースハム、盗み食いした。 妻:大胆な! 夫:当然、親にバレて。正座ですよ。1メートルぐらいの物差しでぴしっ、と。 妻:厳しいご両親やって言ってたもんね。 夫:でもね、おやじは自営業で建物を建てる仕事をしてて、筋を大切にする人だった。問題があれば「なぜなのか」を考える。だから、子供に対しても頭ごなしに叱るより、「なぜ」を大事にしてましたね。 妻:いいお父さんじゃない。 夫:よく叱られたのは母親かな。ヒステリックに怒る人で。そうなると、こっちは逃げ出したくなる。 妻:で、悪いまんま大きくなった? 夫:大きくなれば、「悪いこと」だと承知で暴れてたね。まあ、主にけんか。人が悪さするの、見てるの悔しいでしょ。だったら真っ先にやってやる!って。 妻:あー。 夫:まあ、単にええかっこしいだったんですよ。 ――その後、妻はお笑いコンビを組んで芸能界で、夫は野球の世界でそれぞれ活躍。そんな二人が出会って……。 妻:たまたま、私も彼も仕事で関西にいるときに連絡して「お食事行きましょう」って。最初は飲み屋の「ママ」の営業でしたけど。 夫:焼き肉食べに行って。 妻:VネックのTシャツの胸元から、胸毛が出てた。 夫:そんなとこ見てたの? 妻:牛タンが出てきたら、「焼く?」って聞くんですよ。彼、私の分を網の上に置いて、自分の分は生のまま口に入れたの! 夫:いつもそうしてたの! 妻:危ないって! 生の牛肉よ? 「うわ、なんだこのケモノみたいな人は!」と。同時に「あ、この人かっこいい!」って思った。 妻:そこからはもう、ただの「追っかけ」ですよ。行く先々に飛んでいって、週3日は会うようにしてた。 夫:よく都合つけたな。 妻:そんなんが1年以上も続いて、勝手に恋人気分になるわけです。あるとき「周りの人に、彼氏ですって言っていいよね?」と。 夫:それも飲んだ後、神戸・三宮の繁華街をふらふら歩いてるときに、いきなり言うんですよ! 妻:そしたらこの人、満面の笑みで「なんで?」て! 夫:ははは。 妻:「なんで?ってことないでしょう!」「わけがわからんから『なんで?』だろう!」って。夫婦(めおと)漫才みたいなことになって。 夫:考えてみてよ。お互い30代後半ですよ? それで1年付き合ってきて、今さら「僕と付き合ってください」なんて、言えます? 中学生じゃあるまいし。 妻:きちんとしたかった。 夫:事実上付き合ってるんだし。 妻:ほかにもちらほら、いましたしー。ガールフレンドがー! 夫:ははは。彼女が言うほど問題になることはありませんでしたよ。ただ、ファンはいました。だから「特定の誰かのものになる」ことには、「対処する段取り」が必要だったわけで……。 妻:「それは困る!」って言うような人じゃないんです。ただムスッとして、「好きにしろ」みたいな。 夫:でも、そっからがすごかった(笑)。 ※「プロポーズでも大げんか 小原正子夫妻の『普通』に対する葛藤」へつづく ※週刊朝日 2017年4月28日号より抜粋
夫婦
週刊朝日 2017/04/24 11:30
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プーチン大統領の出現は世界の様相を一変させた。 ウクライナ侵攻、子どもの拉致と洗脳、核攻撃による脅し…世界の常識を覆し、蛮行を働くロシアの背景には何があるのか。 ロシア国民、ロシア社会はなぜそれを許しているのか。その驚きの内情を解き明かす。

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