「『sio』がオープンしたころは、毎年9月にある地元のお祭りにも積極的に関わってくれました。その後は、『sio』とご自身の他のビジネスに忙しくなったのか、あまり商店街の会合や催しには参加してくれなくなりました。でも、現在も会費を収めていただいているので、会員ではあります。『sio』はミシュランの一つ星ですし、いつも繁盛している店なので、やり手の経営者なのだと思います」

 ただ、商店街の中には鳥羽氏に不満を持つ会員もいるようだ。

「『sio』が開店した当時、地元のお祭りの打ち上げに、(商店街の費用から)1万円を出して料理を提供してもらいました。でも、出てきたのは空揚げが2皿くらい……それも『これで1万円もするの?』というくらい分量が少なかった。一流のシェフはいい値段を取るんだなと感じました」

 ある居酒屋の店主は「地元商店街で仲のいい人は少ないだろう」と話す。

「鳥羽さんは、定期的に開かれている商店街の会合にも出てきませんからね。その会合では、店のオーナーがみんなに近況を報告するんですが、そういう場にもいないから、そもそもどんな人だかわからない。地元では孤立していますよ」

 一方で、やはりお客さん相手には愛想がいいようだ。かつて「sio」の店先で行われたケーキの無料配布に並んだ地元の主婦はこう話す。

「たしかチョコレートケーキだったかな、1人1個限定で配布していて、ウチも子どもと並んだんです。ファンの方たちが鳥羽さんに『一緒に写真を撮っていいですか』と言っていて、鳥羽さんはニコニコして応じていました」

 では、ジュン氏についてはどうか。「ELDNACS」の近くの居酒屋へ行くと、店の客はこう話した。

「以前は、広末さんとジュンさんが店の前を仲良さそうに一緒に歩いているのをよくお見かけしましたよ。代々木上原のそんなに高級ではない店でも、広末さんが食事をしているのを見かけました。このへんは有名人が多いのでそんなに驚かなかったですが、夫婦ともに人柄はよさそうな人でしたよ」

 地元では仲のよい夫妻の姿が目撃された時期もあったようだ。

 だが、ジュン氏が会見で語ったところによると、現在、広末は子ども3人と家を出て、ジュン氏も自宅とは別の場所で寝泊まりしているという。

 これからは弁護士を入れて今後の話し合いを進めるというジュン氏。家族の未来は、まだまだ先が見えそうにない。

(AERA dot.編集部・上田耕司)

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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