岸田首相の胸中は? 麻生副総裁の思惑は?
岸田首相の胸中は? 麻生副総裁の思惑は?
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 閣僚が相次いで辞任した岸田政権。岸田文雄首相は11月21日の記者会見で「任命責任について重く受け止め、山積する課題に取り組み、前へ進めていくことで職責を果たしたい」と語った。しかし、早くも次の閣僚の“ターゲット”も浮上し、野党は追及の構えを崩さない。かくなる上は、「次の首相」へのバトンタッチか。キングメーカーが見据える先にいる人物はだれなのか。

【写真】麻生太郎氏が推す「次の首相」はこの人?

「秋葉賢也復興相を狙い撃ちにして、岸田政権を追い込む」

 立憲民主党の幹部がそう意気込む。秋葉復興相にも、自身が代表の政治団体が払った賃料を母親が税務申告しなかった問題が発覚し、国会で釈明に追われている。

 寺田稔前総務相と同様、「政治とカネ」の問題だ。

「野党が寺田氏に集中砲火を浴びせたので、秋葉氏は陰に隠れていた。寺田氏がいなくなれば、当然、秋葉氏が徹底追及されますよ。それなら2人一緒に更迭でもよかったのではないかという声があがっている。岸田首相もセンスがないよ。もう、閣僚を入れ替えてごまかせる段階は過ぎたんじゃないのか。要するに岸田首相の進退問題でしょ」

 自民党のベテラン議員はそう話す。

 今年7月の参院選に勝利し、「黄金の3年」を手にしたと言われた岸田首相だったが、一気に土俵際へと追い詰められている。

 昨年9月の総裁選は、安倍派(当時は細田派)、麻生派、茂木派(当時は竹下派)などから一定の支持を集め、手堅くまとめた岸田氏が勝利した。なかでも、麻生派の河野太郎氏ではなく、岸田氏に乗った麻生太郎副総裁のサポートが大きかった。

 安倍晋三元首相の亡き後、自民党のキングメーカーとして君臨するのが麻生氏だ。11月4日、岸田首相は麻生氏と、次期首相の座に近いとされる茂木敏充幹事長もまじえて夕食をとった。

 岸田派は自民党内では第4派閥。茂木派、麻生派のほうが数では上だ。

「麻生氏が岸田首相をいつ見限るかで、大きく政局は変わります。麻生氏はパーティーでも『茂木幹事長ほど優秀な男はいない』とほめちぎり、岸田首相を牽制(けんせい)するかのような発言をしている。岸田首相の迷走ぶりに当然、麻生氏の視野には、次の首相が入っているはず。今度こそ、河野氏を推すのか、それとも茂木氏か、はては第3の候補なのか。次の首相がだれになるかは、麻生氏の動向が大きく影響する。それに麻生氏も年を取り、後継問題もささやかれるようになった。次の首相をつくることが最後の大仕事になるのかもしれない」

「次の首相」に最も近い? 茂木敏充幹事長
「次の首相」に最も近い? 茂木敏充幹事長
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「宏池会という看板が復活した。今がちょうどだ