■ワースト3位:ビエイラ(巨人・推定年俸1億4300万円)

9試合 0勝2敗0セーブ0ホールド 防御率9.82

 来日2年目の昨年はデラロサに代わって抑えを任せられると、56試合の登板で19セーブをマーク。NPB最速記録となる166キロも記録するなど活躍を見せた。しかし今年は開幕から調子が上がらず、4月上旬には登録抹消。6月に一軍昇格を果たしたものの結果を残すことができず、8月には二軍戦でプレー中に左脚を骨折して戦線離脱となり、わずか9試合の登板に終わった。6月に復帰した後は160キロ以上をマークするなどスピードは戻ってきているが、いきなり四球を連発するなどコントロールは最後まで不安定だった。来季から配置転換となる桑田真澄ファーム総監督の下で復活を目指したい。

■ワースト2位:オースティン(DeNA・推定年俸2億円)

38試合 5安打1本塁打3打点0盗塁 打率.156

 メジャーでの通算114安打中33本がホームランという長打力を買われて2020年に来日。1年目は20本塁打、2年目は28本塁打と持ち味を発揮したが、3年目の今年は右肘を手術した影響で長期離脱となり、わずか1本塁打と苦しいシーズンに終わった。打った瞬間に分かるような放物線を描くホームランと全力プレーが持ち味だが、その一方で怪我が多く、なかなか1年を通して活躍できないのが課題だ。このオフも再び右肘を手術しており、回復具合が気になるところだが、まずは万全の状態に戻すことが重要だろう。

■ワースト1位:チェン・ウェイン(阪神・推定年俸2億1000万円)

一軍出場なし

 中日時代の2009年には防御率1.54で最優秀防御率のタイトルを獲得。2012年にメジャーに移籍すると、3度の二桁勝利をマークするなど通算59勝を記録するなど長く先発として活躍した。2020年にロッテで日本球界に復帰すると、昨年は阪神に移籍して10年ぶりの勝利もマークしたが、左肩の故障で長期離脱。今年は二軍で登板を重ねていたが状態が上がらず、6月には退団となった。日米での豊富な実績から高額年俸での入団で期待も多いかったが、2年間でわずか1勝という成績は寂しいものだった。

(文・西尾典文)

●プロフィール
西尾典文 1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

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西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

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