2021年9月、旧統一教会の友好団体が主催した韓国でのイベントにビデオメッセージを寄せていた安倍晋三元首相
2021年9月、旧統一教会の友好団体が主催した韓国でのイベントにビデオメッセージを寄せていた安倍晋三元首相

 自民党が所属国会議員を対象に、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)や、その関連団体との関係について尋ねたアンケート結果が公表された。これまでは、ほとんど報じられていなかった「大物議員」の名前も明らかになった。

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 9月8日午後、自民党の茂木敏允幹事長は記者会見し、所属国会議員379人のうち、179人が旧統一教会と関係があったとした。

 アンケートについての詳細は、AERAdot.で既報(「支持率急落の岸田首相 旧統一教会への対応がネックに 議員アンケートは『肝心な質問欠けている』」)の通り。

 質問は、

(1)会合への祝電・メッセージ等の送付(2)広報紙誌へのインタビューや対談記事などの掲載(3)旧統一教会関連団体の会合への出席(4)旧統一教会主催の会合への出席(5)旧統一教会及び関連団体に対する会費類の支出(6)旧統一教会及び関連団体からの寄付やパーティー収入(7)選挙におけるボランティア支援(8)旧統一教会及び関連団体への選挙支援の依頼、及び組織的支援、動員等の受け入れ――の8項目。

 このうち、(1)(2)以外の項目で、「有り」と答えた議員については、氏名が公表された。

 そこには、現役の閣僚や経験者、党の要職に就く重鎮ら、よく聞く名前もずらっと並んでいた。

 主な議員と、かかわり方は以下の通り。

【関連団体の会合で自らが講演】甘利明前幹事長、石破茂元幹事長、山際大志郎経済再生担当相

【政治資金を受けていた】下村博文元文部科学相

【旧統一教会主催の会合に出席】萩生田光一政調会長、柴山昌彦元文科相、森まさこ元法相

【関連団体の会合に出席し挨拶】稲田朋美元防衛相、武田良太元総務相、平井卓也元デジタル相

【会費などを支出していた】加藤勝信厚生労働相、平沢勝栄元復興相

【選挙でボランティア支援】岸信夫前防衛相

 最も大きな問題の一つとして、これまでも繰り返し報じられてきた、

【旧統一教会及び関連団体から選挙で組織的な支援を動員】については、安倍晋三元首相の秘書官で、7月の参院選で支援を受け、「賛同会員」であることを認めていた井上義行議員と、斎藤洋明衆院議員とあった。

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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