高校通算111本塁打を放った大砲として注目を集めた清宮は、早稲田実業から17年のドラフトで7球団競合の末に鳴り物入りで入団。吉田は根尾らと同学年で、第100回夏の甲子園では金足農業のエースとしてチームの決勝進出に大きく貢献し、清宮が指名された翌年のドラフト1位で日本ハム入りした。だが、プロでのキャリアはここまで順風満帆とは行っていない。

 とはいえ、清宮がプロ入り5年目、吉田が4年目と若手の部類。入れ替わりの激しいプロの世界で残された時間は決して長くはないが、成長が大いに見込める年齢でもある。

「新庄監督は2人に大きな期待をしている。清宮は減量指令にも応えて別人のようにスリムになった。足りないと言われていた必死さが加われば結果もついてくるはず。吉田も投球フォームが固まり球のばらつきも少なくなった。開幕3戦目では先発し、その後はリリーフなどで起用され、適性を見極められているのは期待の裏返しでもある。2人とも新庄監督にうまく乗せられています。気持ち良くやれているのが結果につながれば良い」(日本ハム担当記者)

 そして、オコエ瑠偉(楽天)も甲子園のスター選手としてプロ入りしたものの、7年目を迎えた今季まで目立った成績を残せていないプレイヤーの一人だ。

「身体能力は非常に魅力的。(入団当時に語っていた)数年後にメジャーに挑戦したいという発言も説得力を感じる部分もあった。しかし筋力のアンバランスさなどが怪我の多さを生み出している部分もある」(在京球団編成担当)

 オコエは15年の甲子園で走攻守でずば抜けた才能を発揮し、同年のドラフト1位で楽天に入団。開幕一軍入りを果たしてフレッシュオールスターでは優秀選手賞を獲得し、2年目の17年には41試合の出場ながら打率3割をマークした。だが、その後は期待に応えることができず低迷。また、グラウンド外での行動が非難を浴びることもあり、周囲からの逆風は強くなるばかりだ。

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