「筋肉はつけたい! でも太りたくない!」という人も多いかと思います。そして、そのような人はきっとトレーニングにも励んでいると思います(トレーニングもせずに、「筋肉増えろ~」と願っている人は、即座にその幻想を捨てましょう)。そんな人はぜひ、筋トレをする日としない日でたんぱく質の摂取量を変動させてみましょう。具体的には、筋トレをしない日は「体重(kg)×1.0g/日」で、筋トレをする日は「体重(kg)×1.5~2.0g/日」といった具合です。仮に体重が50キログラムの人であれば、筋トレのオフ日は1日に50g、筋トレ日は75gを摂取の目安としてください。これで太るリスクも抑えつつ、筋肉には栄養を届けることが可能になります。

■なぜ「ダイエットではたんぱく質を多く取れ」と言われるのか
 
 ダイエットプランの中で、たんぱく質摂取比率を高く設定するという考え方もあります。その背景として、たんぱく質はその他の栄養素よりも摂取後に熱を発生させやすいという事実があるからです。これは「食事誘発性熱産生」と呼ばれており、食事をした際に自然発生的に起こるエネルギー消費です。摂取カロリーに対して、脂質では4%、糖質では6%のエネルギー消費なのに対して、たんぱく質では30%と言われています。ですので、同じ摂取カロリーであってもその内訳でたんぱく質の比率が高いほどに減量効果も期待できるという話です。

 ここからは持論ですが、このダイエットプランは長く続かないと思います。やはり、我々の活動に必要なエネルギーは糖質から補給するほうが、生活が安定しやすいと考えられるからです。いろいろと試してみて、自分に合った食事プランを見つけてください。

(文/計太)

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計太

計太

計太(けいた)/1989年、奈良県生まれ。大阪教育大学スポーツ科卒、早稲田大学大学院スポーツ科学研究科修了。専門は運動生理学。東京を中心にパーソナルトレーニングジム「ボクノジム」(https://bokuno-corporation.com/)を経営。論文の科学的データに自身の経験を組み合わせ、インスタグラムやツイッターなどで理論的かつ実践的なダイエットやトレーニングに関する情報を発信中。“2か月後の減量よりも1年後の健康”をテーマにしたYouTubeチャンネルは登録者11万人(2022年1月現在)と人気を集める。また、公式LINE(https://lin.ee/VJIfdbB)ではダイエットに役立つ情報や動画を無料配信中。

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