11月18日から26日まで実施予定(※コロナ感染者判明で22日に打ち切り)だった2020年度男子日本代表チームの第1次強化合宿に参加した選手を見ると、帰化選手を除く日本人で身長200cmを超えるのは竹内公輔(宇都宮)、竹内譲次(アルバルク東京)、橋本晃佑(富山グラウジーズ)、シェーファーアヴィ幸樹(三河)の4名がいるが、パワーフォワードとセンターで登録している実質のビッグマンは、竹内兄弟とシェーファーアヴィの3人となっている。

 その中で双子の竹内兄弟は、学生時代から日本のゴール下を守ってきたベテランですでに35歳。十数年に渡って日本代表として第一線で活躍していることは評価できるが、裏を返すと彼らを超える日本人ビッグマンが長きに渡って誕生していないとも言える。

 当然ながらBリーグの人気選手も富樫、田中大貴(A東京)、比江島慎(宇都宮)、篠山竜青(川崎 )などガード陣がずらり。国内で活躍する大型プレーヤーといえばニック・ファジーカス(川崎)、ライアン・ロシター(宇都宮)などの帰化選手や外国籍選手という印象は拭えないだろう。

 とはいえ国内ビッグマンの先行きは暗いのかと言われれば、決してそんなことはない。例えば日本代表のシェーファーアヴィは、将来の日本のゴール下を任せられそうな存在だ。

 アメリカ人の父と日本人の母を持つ身長206cmの22歳は、リーグ3年目の今季15試合全てで先発を務め好調なチームを支えている。そして一番注目されるのは、シェーファーアヴィがバスケットボールをスタートしたのが高校2年からということ。つまり日本代表ではあるもののバスケ歴はまだ6年に過ぎず、これからの成長に十分に期待できるというわけだ。

 また22歳の平岩玄も、シェーファーアヴィ同様に伸びしろ十分な選手だろう。東海大2年の時から特別指定選手としてリーグでプレーし、昨年11月にA東京と契約。なかなか出場機会には恵まれていないが、身長200cmと大型選手ながら3ポイントシュートも打て、走力もあることは大きな武器になる。竹内譲次、アレックス・カークというリーグを代表するビッグマンから多くを吸収できれば面白い存在になるはずだ。

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他にも期待したい日本バスケ界のビッグマン