宇都宮ブレックスの竹内公輔(右) (c)朝日新聞社
宇都宮ブレックスの竹内公輔(右) (c)朝日新聞社

 他の競技と同じくコロナ禍の中で10月にシーズンがスタートしたBリーグ。

 開幕後に新型コロナウイルスに感染した選手が出るなど苦しい環境での試合開催となっているが、ここまで各チームが15ゲームを消化している。昨季のB2上位2チームを自動昇格させた20チームによる東西2地区の変則シーズンは、11月26日現在で東地区は、宇都宮ブレックスが14勝1敗でトップ。西地区は琉球ゴールデンキングスが12勝3敗で首位を走る展開となっている。

 主要スタッツを見てみると、例年のごとく“カタカナ”の名前が上位を独占している。得点ではレバンガ北海道のニック・メイヨと、川崎ブレイブサンダースのニック・ファジーカスが平均23.1得点でトップタイ。帰化選手を除いた日本人選手では平均14.7得点をマークしている金丸晃輔(シーホース三河)の14位が最高で、トップ20には金丸、大阪エヴェッサの橋本拓哉、千葉ジェッツ富樫勇樹の3人のみとなっている。

 リバウンドになるとこの傾向はさらに顕著だ。トップは琉球のジャック・クーリーの平均13.1リバウンドだが、トップ20まで眺めてみると全員が外国籍か帰化選手。これをみる限りは、各チームが、攻守の要をフロントコートで陣取る外国籍選手か帰化選手に任せていることが読み取れる。

 体格とパワーを誇るビッグマンと互角にマッチアップするためには、日本人ではなく同じく海外の大型ビッグマンが必要ー。当然の成り行きではあるが、各チームともこうした傾向からフロントコートの補強となると主に外国籍選手の獲得が定跡となっている。そして、NBAのそれとは逆にインサイドにボールを集め、彼らの得点力に頼るスタイルがスタンダードになっている。

 こうなると、日本人ビッグマンのプレーは必然的に限られる。外国籍選手に匹敵するような選手がいないと言われればそれまでだが、トップリーグにおいて、どうしてもサイズに劣る日本人は、フロントコートで活躍する機会になかなか恵まれないというのが現状だ。

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ガードは豊富な日本代表だが…