先発投手はライアン・ボーグルソン(元阪神オリックス)、コルビー・ルイス(元広島)、マイルズ・マイコラス(元巨人)などがメジャーリーグに出戻った後に活躍を見せた過去はあるが、昨シーズンの1年限りのプレーでMLB復帰を果たしたジョンソンのケースを見ても、日本で活躍した救援投手がメジャーで高い評価を受けているのが分かる。

 今季のパフォーマンスから考えても、これからも日本で好成績を残した助っ人リリーバー獲得にメジャーリーグのチームが動くというケースは増えていきそう。そうとなれば、NPBで好成績を収めている助っ人リリーバーにはメジャーも熱視線を送っているはずだ。

 今シーズン、ここまで最も安定した投球を見せているリリーバーはモイネロ(ソフトバンク)になるだろう。圧倒的な奪三振能力を誇る左腕は今シーズン、34回1/3を投げてイニング数の倍近くの62奪三振をマーク。防御率も1.31と見事な数字を残している。(以下、NPBの成績は全て9月11日終了時点)

 チームとは2017年から5年契約を結んでおり、まだ日本では数年プレーすると思われるが、契約終了後時点でも年齢は26歳と若い。最近はモイネロと同じキューバ出身のメジャーリーガーも増えてきており、MLBの球団が獲得に興味を示す要素は多いにある。

 他では中日のR.マルティネスも候補だろう。モイネロと同じキューバ出身の右腕は、190cmを超える長身から投げ下ろす最速160キロの直球が武器。今季はこれまで27試合に登板して2勝7ホールド11セーブ、防御1.00と圧巻の数字をマークしている。昨年オフに2年総額1億2000万円の契約を中日と結んでいるが、来年も今年のような成績を残せばメジャーへの“ステップアップ”を果たすかもしれない。

 昨オフにソフトバンクから阪神に移籍したスアレスも30試合で1勝6ホールド14セーブ、防御率1.44と新天地でブレーク。昨シーズンは先発に転向して低迷していたが、今季の成績を見てもリリーフ投手としての適正の方が高いようだ。これまでメジャーでプレーの経験はないが、メキシカンリーグ時代もMLB球団が獲得に興味を示していたとされ、契約期間も今年の1年のみ。近い将来アメリカでプレーする可能性は十分にある。

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