ヤクルト・マクガフの成功秘話… 日本との意外な縁、備えていた活躍の資質【燕軍戦記】

2019/07/21 16:00

「このブルー一色のスタンドには見覚えがあったから、『もしかしたらここで投げたかも』って思ってたんだけど、やっぱり投げてたんだね。でも、9年後にまさかここで投げることになるとは……世界は狭いね(笑)」

 大学3年の時に、今度は投手としてロサンゼルス・ドジャースから5巡目で指名されてプロ入り。「うれしかったね。歴史のある球団だし、なにしろあのロサンゼルスだからね。あの時は興奮したよ」と述懐するが、1年後にはマイアミ・マーリンズへトレードされる。右肘のじん帯再建手術、いわゆるトミー・ジョン手術で14年シーズンを棒に振った後、15年に念願のメジャーデビューを果たした。

「(トミー・ジョン手術の第一人者)ドクター(ジェームズ・)アンドリュースのおかげさ。リハビリも上手くいったし、手術前よりも力強く投げられるようになった。それからは肘も全く問題ないよ」

 だが、その後はメジャーから声がかかることなく、球団を転々。日本に来ることになったのは、ひょんなきっかけからだった。

「マイナーで一緒にプレーしてたヤツが2年ぶりくらいに連絡してきて、『お前に興味を持ってる日本のチームがあるらしいぞ』って言うんだよ。それで代理人に連絡して調べてもらったら、その中の1つがスワローズだったというわけさ」

 その時、マクガフの脳裏に浮かんだのは、世界大学野球で日本を訪れた際の数々の思い出。

「それも決め手の1つだった。それに、日本でプレーしたことのある選手にも何人か話を聞いたんだけど、みんながみんな『戻れるものなら戻りたい』って言うんだ。だから、日本に来るのは楽しみだった」

 日本行きを選択したのは正解だった。石山の辞退による代役とはいえ、オールスターにも出場。来日1年目での球宴出場は、ヤクルトの投手では2007年のグライシンガー以来となる。その成功の要因は何か? ブルペンを担当する石井弘寿コーチは、一番は人間性にあると指摘する。

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成功する外国人選手の資質

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