所属チームのFC東京で高いパフォーマンスを披露している久保建英 (c)朝日新聞社
所属チームのFC東京で高いパフォーマンスを披露している久保建英 (c)朝日新聞社

 森保一監督が率いる日本代表は5日に豊田スタジアムでトリニダード・トバゴ戦、9日に宮城スタジアムでエルサルバドル戦に臨む。今回のシリーズは9月から始まるカタールW杯アジア2次予選に向けた強化であり、27人のメンバー中8人が参戦するコパ・アメリカへの準備も兼ねている。

 その1人が初招集の久保建英(FC東京)だ。本日18歳の誕生日を迎えたばかりの若武者だが、現在のチームで攻撃の中心を担う中島翔哉(アル・ドゥハイル)も「今までなかったような感じのサッカーにはなると思いますし、見ていてくれる人が楽しめるような、自分たちがやっても満足してすごく楽しくサッカーができればいい結果が生まれると思います」と語るなど“森保ジャパン”を進化させる可能性を秘めていることは間違いない。

[4-2-3-1]を基本システムとしてきたチームの2列目はこれまで堂安律(フローニンゲン)、南野拓実(ザルツブルク)、中島の3人がベースで、アジアカップでは中島が大会直前に離脱した状況で堂安と南野に加えて原口元気(ハノーファー)も奮闘したが、なかなか攻撃に違いを生み出すまでにいたらず、準決勝のイラン戦こそ快勝してカタールとの決勝にこぎ着けたものの、ほぼ完敗と言える内容で優勝を逃した。

 3月の親善試合では森保ジャパンとして初めて香川真司(ベシクタシュ)が招集され大きな期待を背負ったが、コロンビア戦は従来通り堂安、南野、中島のトリオで南米の強豪を打ち崩すまでに至らなかった。続くボリビア戦は香川を中心に宇佐美貴史(デュッセルドルフ)、乾貴士(アラベス)が2列目を構成したが、1トップに鎌田大地(シント=トロイデン)が張るメンバー構成は守備を固めてくる相手に機能したとは言いがたく、堂安、中島、南野が揃った終盤に中島がようやく先制点を決めるという結果だった。

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実力で代表の座を勝ち取った久保建英