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【ドラフト採点簿】中日は根尾獲得で最高評価 一方で巨人、阪神は…【西尾典文】

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中日にドラフト一位で指名された大阪桐蔭・根尾昂 (c)朝日新聞社

中日にドラフト一位で指名された大阪桐蔭・根尾昂 (c)朝日新聞社

■DeNA:65点
1位 上茶谷大河(東洋大・投手)
2位 伊藤裕季也(立正大・内野手)
3位 大貫晋一(新日鐵住金鹿島・投手)
4位 勝又温史(日大鶴ケ丘・投手)
5位 益子京右(青藍泰斗・捕手)
6位 知野直人(BC新潟・内野手)
育成1位 宮城竜太(滋賀学園・投手)

 1位で小園を外して大学生右腕の上茶谷を指名。3位でも社会人3年目で大きな成長を見せた大貫を指名し、課題だった右の先発投手陣を補強した。また若手が手薄な二遊間に伊藤と知野、絶対数の少ない捕手に益子と弱点を補うという意味では的確な指名と言える。ただ、全体的にはチームのスケールを大きくしようという意図があまり感じられず、可もなく不可もなくという印象が強い。投手も野手ももう少し高校生に目を向けても良かったのではと感じる指名だった。

■阪神タイガース:55点
1位 近本光司(大阪ガス・外野手)
2位 小幡竜平(延岡学園・内野手)
3位 木浪聖也(Honda・内野手)
4位 齋藤友貴哉(Honda・投手)
5位 川原陸(創成館・投手)
6位 湯浅京己(BC富山・投手)
育成1位 片山雄哉(BC福井・捕手)

 藤原、辰己涼介(立命館大)を外しても外野手にこだわって近本を1位指名。その後も野手の指名が続き、上位三人を野手が占めることとなった。これは今岡誠、関本健太郎、濱中治を指名した96年以来のことである。画期的であることは確かだが、気になるのは指名した選手のタイプが全員リードオフマンということ。もう少し強打者タイプにも目を向けてもらいたかった。ただ1位候補だった齋藤を4位で指名できたことは運があったと言えるだろう。

■読売ジャイアンツ:55点
1位 高橋優貴(八戸学院大・投手)
2位 増田陸(明秀日立・内野手)
3位 直江大輔(松商学園・投手)
4位 横川凱(大阪桐蔭・投手)
5位 松井義弥(折尾愛真・内野手)
6位 戸郷翔征(聖心ウルスラ・投手)
育成1位 山下航汰(健大高崎・外野手)
育成2位 平井快青(岐阜第一・投手)
育成3位 沼田翔平(旭川大高・投手)
育成4位 黒田響生(敦賀気比・内野手)

 根尾、辰己を外して方針転換し、大学生左腕の高橋を1位指名。そして2位以下は育成まで全員が高校生という指名になった。原辰徳監督の育成を重視する路線は感じられるが、不足しているのは将来のエース候補と外野手であり、そういう意味では少しピントがずれているようにも見える。また、全体的に一つずつ順位が高いというのも正直な印象だ。外から選手を獲得することが多い巨人で埋もれてしまう危険性の高い未完の大器タイプが多いこともマイナス評価となった。

 総括すると、落合博満GMが退任してからはっきりと方針転換した中日が二年連続で高評価となった。来年すぐに結果が出るとは思わないが、チームを変えようという意思が強く感じられる指名である。続く広島もチームの将来を考えた長期的な視点がよく分かり、高得点となった。阪神、巨人も思い切った指名ではあったものの、上位の顔ぶれを見ると疑問点が多く、低い採点となった。

●プロフィール
西尾典文
1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。


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