黒人たちが歌っていた歌と白人中心社会で歌われていた国歌をひとつに編曲することで、人種を超えた国民の融和、虹の国の実現という希望を国歌に込めた。

 多くの国際大会において試合前に流される国歌からその国の歴史や文化、社会体制、時には社会情勢を知ることができる。今月から始まるサッカーW杯では多くの国歌が流れるだろう。試合が始まる前、少し耳を傾けてほしい。そして歌っている選手やサポーターを見てほしい。どのような歌を彼らがどのように歌っているのか。もしかしたら、その国の新しい側面を知ることができるかもしれない。(文/淺見良太)