広島・大瀬良と中日アルモンテ (c)朝日新聞社
広島・大瀬良と中日アルモンテ (c)朝日新聞社

 交流戦に突入しているプロ野球。セ・パ両リーグでは今年も月ごとに「日本生命月間MVP賞」が選出される。6月7日の発表を前に、5月のセ・リーグ月間MVPを投打1人ずつ予想したい。

【セ・リーグ投手部門】
大瀬良大地(広島)

 覚醒したと言える。ドラフト1位入団から5年目。4月を3勝2敗、防御率2.64で終えた26歳右腕・大瀬良大地(広島)が、5月に入ってアクセル全開の投球を続けた。

 5月5日のヤクルト戦(神宮)で9回123球を投げて7安打1失点での完投勝利をマークすると、続く12日の阪神戦(マツダ)では7回104球を投げて5安打1失点、19日のヤクルト戦(マツダ)は6回111球を投げて5安打2失点で3連勝。さらに25日の中日戦(マツダ)では9回116球を投げて5安打3失点で月間2度目の完投&自身プロ初の無四球完投勝利。5月は4試合に先発して4勝0敗、防御率2.03と抜群の安定感でチームの首位快走の原動力となった。

 プロ1年目の14年は先発として26試合に登板して10勝8敗、防御率4.05で新人王に輝いた。しかし、飛躍が期待された翌15年は不安定な投球が目立って6月からは中継ぎに配置転換。16年も右ひじ故障で前半戦を棒に振り、25年ぶりのリーグ優勝に沸いたチームの中で自身は先発1試合のみの登板に終わった。だが昨季は24試合に先発して新人年以来となる2ケタ勝利(10勝2敗、防御率3.65)を挙げて復活を宣言。そして迎えた今季はすでに8勝。ここまで新エースと言える働きを見せている。この活躍に、自身初の月間MVPという箔を付けてもらいたい。

【セ・リーグ打者部門】
アルモンテ(中日)

 勢いは収まるどころか、5月に入ってさらに増した。3・4月の25試合を打率.359(92打数33安打)、4本塁打、17打点で終えた新外国人・アルモンテ(中日)が、5月は打率.371(97打数36安打)、5本塁打、21打点と打撃3部門で前月を上回る成績を残した。

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特筆すべきはヒゲの長さだけではない…