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脳卒中を発症して急性期病院で治療を受け、命の危険を脱したら、麻痺などの後遺症をいかに改善するかが重要となる。そこで今回、集中的なリハビリでからだの機能を回復させる「回復期リハビリ」ができる病院について独自調査。回復期リハビリテーション病棟協会に加入している1157病院を対象に調査を実施し、561病院から回答を得た。そのうち1都6県(東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県、茨城県、栃木県、群馬県)153病院の回答結果を一覧にして紹介する。
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病気やけがによって、からだや心に障害を受けると日常生活や社会生活に制約が生じる。こうした人に対して、からだの機能を回復させ、自立した生活を送ることができるようにするための訓練などの過程がリハビリテーション(リハビリ)だ。
このうち、回復期リハビリは命の危険を脱した後に集中的にリハビリをおこなう医療。手術などを中心に治療をする急性期病院でおこなわれるリハビリとは区別される。厚生労働省の主導により、2000年から医療保険の対象となった。
回復期リハビリテーション病棟協会によれば、原因となる病気で最も多いのが脳卒中だ。現状よりも回復が見込める患者が対象で、車椅子が必要なケース、場合によってはベッドでの生活が中心となる患者も受けることができる。同協会では、病院の均質化、質の向上をめざし、さまざまな研修を実施しているという。
<表の見方>
今回の調査は2017年9月~12月に実施し、回復期リハビリテーション病棟協会に加入している病院に以下の項目について聞いた。「退院患者数・うち脳患者数」とは、2017年8月、9月の2か月間に退院した患者数と、そのうち脳血管障害の患者数。「在宅復帰率」は2017年8月、9月の2か月間に退院した患者数のうち、自宅などに戻った患者の割合
※週刊朝日 2018年2月9日号から抜粋