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「峠の群像」で大石内蔵助を演じた緒方拳の気迫 丘みつ子語る

連載「大河ドラマ誕生55周年の秘話」

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植草信和dot.
大石内蔵助を演じた緒方拳 (c)朝日新聞社

大石内蔵助を演じた緒方拳 (c)朝日新聞社

大石内蔵助の妻、理玖を演じた丘みつこ (c)朝日新聞社

大石内蔵助の妻、理玖を演じた丘みつこ (c)朝日新聞社

 新年早々の星野仙一氏の70歳での若すぎる逝去に、識者のコメントが数多く寄せられた。その中でも最も痛ましかったのは中日で投手コーチを務めた山田久志氏の談話だ。

【大石内蔵助の妻、理玖を演じた丘みつこ】

「星野さんの訃報に落ち込んでいる。我々は団塊の世代を生きてきた同志で、人として、監督として、男として付き合ってきた間柄だけに、哀悼の念を禁じ得ない」

 目を引くのは“団塊の世代”というくくり方だ。“団塊”の語源は鉱山用語“ノジュール”の訳語だが、1976(昭和51)年刊の堺屋太一箸「団塊の世代」で流布した。700万人ともいわれる戦後ベビーブーム世代(昭和22年~24年生まれ)の生き方を通して日本の将来を予測した一種の近未来小説で、単行本だけで100万部以上を売り上げるベストセラーとなった。それから四十数年、「団塊世代」は定着し、賞味期限が短い“新語・流行語”としては類をみない長寿を誇ると同時に堺屋氏の名を広めた。

 20回目の節目に当たる大河ドラマ「峠の群像」はそんな堺屋太一氏が原作を書き下ろし、大河としては「赤穂浪士」「元禄太平記」に次ぐ三度目の“忠臣蔵”ものとなった。前年、「おんな太閤記」を成功させた小林猛チーフ・プロデューサーの依頼を受けた堺屋氏は、“忠臣蔵”を次のように分析する。

「長い経済成長と非武装平和を享受した元禄は、ある意味では幸せな時代だったが、結局、基本的な矛盾は解決されぬままだった。それ故時代はやがて下り坂に向い、ついには享保の大不況へと落ち込んでいく。あの『忠臣蔵』はそんな中で起こった一つの組織の崩壊と、それに属した人々のさまざまな生き方を示す典型的な事件だった」(NHKグラフ)

 原作者の意図が強く反映された大河ドラマ「峠の群像」には、主人公大石内蔵助と同等に石野七郎次という架空の人物が配されている。主君の仇討を唱える大石に対して、製塩こそが残された者の命綱であると主張する石野は、塩作りシステムを改革し良質な塩の大量生産を成功させ、赤穂藩士とその家族を救済した。


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