昨年に史上最高額となる2億2200万ユーロ(約290億円)という驚愕の移籍金でバルセロナからパリ・サンジェルマンに移籍したブラジル代表FWネイマールもまた、年俸3000万ユーロ(約40億円)という条件から金銭目的という批判を浴びている。とはいえ、ネイマールの場合は古巣に通常では考えられないような移籍金を残しているという意味では、バルセロナが上手な商売をしたという見方も成り立つものではある。

 昨季のJリーグ王者である川崎に移籍する齋藤は、ひとつの見方としては移籍によるステップアップと表現できる。しかし、横浜もまたJリーグ創設時からの名門クラブであり、サポーターが持つプライドという観点からも憎悪の対象になっても無理はない。

 果たして、その初顔合わせとなる対戦では、齋藤に対してスタジアムからはどのようなリアクションが巻き起こるのか。

 サポーターに愛される存在であった選手ほど、対戦相手になった時の敵対心が増大することは避けられない。選手に危険が及ぶような行為が許されないのは絶対的なことではあるが、感情のぶつかり合いもまたプロサッカーならではのもの。こうした移籍劇がサッカー界の話題として大きく取り上げられるのは、自然なことだと言えるのかもしれない。

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