中日


2017年外国人選手活躍度:B
来季の外国人選手展望:C

・外国人投手合計成績
52試合13勝13敗0セーブ0ホールド

・外国人野手合計成績
217試合232安打53本塁打135打点5盗塁

・外国人選手MVP:ゲレーロ
130試合131安打35本塁打86打点1盗塁 打率.279

 新外国人のゲレーロが35本塁打でホームラン王に輝き、長打力不足のチームにとっては非常に大きな存在となった。米国市民権獲得のための離脱と故障はあったものの、2年目のビシエドも18本塁打を放つ活躍を見せている。一方の投手陣はリリーフとして期待されたアラウホとロンドンが全く戦力にならず、外国人選手がマークしたセーブとホールドはいずれも0。バルデスとジョーダンが揃って6勝をマークしたが、十分な活躍とはいえなかった。

 主砲のゲレーロが条件面で折り合わずに退団が決定。投手陣も揃って自由契約となり、チームに残留するのはビシエドだけという状況だ。森繁和監督のドミニカルートも近年は機能しておらず、来季の布陣はかなり不透明な状況である。

ヤクルト
2017年外国人選手活躍度:C
来季の外国人選手展望:C

・外国人投手合計成績
118試合11勝21敗7セーブ24ホールド

・外国人野手合計成績
204試合170安打40本塁打109打点0盗塁

・外国人選手MVP:バレンティン
125試合113安打32本塁打80打点0盗塁 打率.254

 球団ワースト記録となる96敗を喫するシーズンとなったが、外国人選手もほとんどが機能しなかった。メジャー通算30勝の触れ込みで入団したオーレンドルフは1勝もあげることができず、もう一人の先発投手ブキャナンも規定投球回数には到達したものの6勝13敗と大きく負け越した。野手ではバレンティンが32本塁打と長打力を発揮したものの新戦力のリベロとグリーンはともに打率2割前後に低迷し、期待を裏切る結果に終わった。

 退団が噂されていたバレンティンが残留したのは大きいが、他に残留するのはブキャナンだけ。以前は自前で獲得した選手の“当たり”が多かったが、近年は補強がうまくいっているとはいえない状況が続いている。来季も厳しい布陣となりそうだ。

●プロフィール
西尾典文
1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。

著者プロフィールを見る
西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

西尾典文の記事一覧はこちら