2020年東京五輪を控え訪日外国人が急増するなか、ビジネスやプライベートで外国人と接する機会も増えている。“おもてなし”の国・日本。ちょっとした気遣いを英語で表現できるとスマートだ。「AERA English 2017 Autumn & Winter」(朝日新聞出版)で、通訳案内士の葛西朋子さんに、すぐに使えるおもてなしフレーズを教えてもらった。

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 多くの外国人を案内する葛西さん。外国人観光客からのリクエストで多いのが寿司屋での食事だ。葛西さんによると、少人数であれば、「カウンター席がおすすめ」だという。

「職人さんの手元を間近で見られる機会はあまりありませんので、喜ばれると思います」

 日本人が意識していない、意外な注意点もある。

「お寿司はシンプルで繊細な食べ物ですから、きつい香水はNG ということを事前に教えてあげるといいでしょう」

 食事に限らず、観光客をもてなすときには、ちょっとした気遣いが大切だ。だが、普段外国人と接する機会が少ない人にとっては、それを英語で表現するのはなかなかむずかしいのでは?

「そんなことはありません。シンプルな英語を使えば、英語初心者でも楽しく案内できますよ」

 葛西さんが教えてくれた、外国人を案内するときに覚えておくと便利なおもてなしフレーズは以下のとおり。こんな表現をさりげなく使えれば、日本をもっと好きになってもらえるかもしれない。

【待ち合わせの約束で】
Please call me on my cellphone if you’re going to be late.
(遅れそうだったら、私の携帯に電話をしてください)

【散策中に】
Am I walking too fast? Shall I walk more slowly?
(歩くのが速すぎますか? ちょっとゆっくり歩きましょうか?)

You must be tired. Why don’t we take a break?
(疲れたでしょう。どこかで休憩するのはどうですか?)

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