【4位】中日ドラゴンズ


 年明けの段階では大きな期待を持てなかった中日だが、森繁和新監督の下で充実した春季キャンプを過ごした。機動力を生かした戦いは大いに期待が持て、台風の目として不気味さを漂わせている。しかし、春季キャンプで高い評価を得たゲレーロがオープン戦では打率.200と低迷。即戦力として期待のドラフト1位・柳裕也は3月初旬に右肘炎症で2軍落ちとマイナス面も散見。大野雄大、若松駿太の2人に、吉見一起が復活気配を漂わせているが、新守護神候補のアラウホ、ロンドンの助っ人勢も未知数な部分が多い。打線を含めて、チームとしての“勝ちパターン”を固めることができればCS争いは可能だが、優勝を争うには、やはり戦力が足りない。

【5位】阪神タイガース
 期待と不安が入り混じる中でスタートした金本タイガース2年目。FAで加入した糸井嘉男が故障によって出遅れていたが、開幕に無事に間に合ったことは大きなプラス。しかし、最終的に「ショート・北條史也」、「サード・鳥谷敬」に「4番・原口文仁」で収まりはしたが、退団したゴメスの代わりの新外国人キャンベルが期待外れで、ドラフト1位の大山悠輔も2軍落ちで現状では戦力になっていない。投手陣では岩貞祐太が充実しているが、ドラフト2位の小野泰己が期待に応え切れず、藤浪晋太郎の状態も不透明。昨季からの戦力上積みという意味では疑問符が付くのが現状だ。若虎たちの成長に期待だが、優勝争いを展開するのは時期尚早だろう。

【6位】東京ヤクルトスワローズ
 山田哲人、バレンティンの2枚看板を中心とした打線は依然として強力だが、その中から川端慎吾が故障離脱。復活が求められる畠山和洋もオープン戦は打率.200と周囲を納得させることはできなかった。バレンティンのWBCでの爆発がシーズンにどう影響するかだろうが、マイナスに働く可能性も大いにあるだろう。投手陣では新外国人のブキャナンが開幕ローテ入りを確定させたが、15年の優勝の原動力となったリリーフ陣はまだまだ不安が残る状況。年明けの段階では再浮上の可能性に期待を膨らませたが、2月に入って川端に加えて、成瀬善久、松岡健一、久古健太郎、さらにドラフト1位の寺島成輝と、懸念されていた怪我人が早くも続出。発奮材料が欲しい。