女性の匂いを嗅いだら逮捕? 「触らない痴漢」の出現で新たな冤罪リスク (2/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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女性の匂いを嗅いだら逮捕? 「触らない痴漢」の出現で新たな冤罪リスク

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新たな痴漢の冤罪リスクが…(イメージ)

新たな痴漢の冤罪リスクが…(イメージ)

 ネット上でも「男は満員電車で息もできないのか」といった声が上がり、一部では「もう全ての車両を男女別にした方がいい」といった極論まで噴出している。

 過去にも似たような騒動があり、警備サービス大手のセコムが昨夏にTwitterの公式アカウントで「直接触らないでかばんを女性の体に押しつけても、女性が不快に思えば痴漢」などとツイート。これに「女性が気に食わない奴は誰でも犯罪者にされるのか」といった批判が殺到し、同社が「女性が不快に思えば痴漢を疑わることもあるという意味だった」などと謝罪する事態となった。だが、実際に「触らない痴漢」で検挙例があるというのだから間違ってはいなかったことになる。

「東京都の迷惑防止条例では、直接的に体に触れる行為や盗撮などとともに『公共の場所又は乗物において、卑わいな言動をすること』が痴漢行為に当たると規定されています。『卑わいな言動』という言葉は曖昧で幅広い行為に当てはめることが可能。匂いを嗅ぐ行為も含まれると警察は判断しているのでしょう。被害に困っている女性にとっては心強いですが、その一方で冤罪の危険性や別件逮捕に使われるリスクがあり、警察の権限が強くなりすぎる恐れもあります」(法曹関係者)

 通常の痴漢と比べれば罰則は軽微になる可能性が高いというが、それでも逮捕の事実は変わらない。ある弁護士は「痴漢を疑われたら走って逃げろ」とテレビ番組で発言していたが、これは「現行犯逮捕でなければ令状が必要になり、具体的な証拠や証言なしでは逮捕できない」という理屈だ。その場で逮捕されれば立場を覆すのは至難の業といえる。

 最近は痴漢冤罪を心配して「満員電車では両手を上げている」という男性もいるが、匂いを嗅いでいると疑われないためにはどうすればいいのか……。いずれにせよ、一部の不届き者のせいで男女双方の善良な人々が大迷惑を被っているといえるだろう。(ライター・別所たけし)


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