白井健三(撮影・末永裕樹)
白井健三(撮影・末永裕樹)

 体操の全日本団体選手権が11月29日、代々木第一体育館で行われ、男子団体は白井健三らが所属する日本体育大学が合計得点270.300点で5年ぶりの優勝を果たした。2位に順天堂大学、3位に徳洲会体操クラブが入り、内村航平が所属するコナミスポーツクラブは4位だった。

 試合は混戦を極めた。当初は、近年、優勝争いを繰り広げているコナミと順天堂大の闘いかと思われたが、両チームにミスがあったほか、徳洲会、日体大が全体にミスのない演技をし、さらには得意種目で高得点も出したことから、“四つ巴”とも言える展開となった。

 日体大は白井の跳馬での15.450点のほか、神本雄也が平行棒で16.1点を出すなど、それぞれの選手が得意種目で確実に得点を稼ぎ、最終種目のゆかを残した時点でトップに立った。しかし、この時点で1位の日体大と2位の順天堂大、3位の徳洲会までの差は1点に満たない接戦。各チームの最終種目の結果によっては、どうにでもひっくり返る状態だった。だが、ここで白井はしっかりとその役割を果たす。

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