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「和食」の無形文化遺産登録決定。日本酒にも期待

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(資料画像:NY飲食店で日本酒を楽しむ)

(資料画像:NY飲食店で日本酒を楽しむ)

 12月4日、世界各地の伝統文化などを保護するユネスコ(国連教育科学文化機関)が「和食 日本の伝統的な食文化」を無形文化遺産に登録したことを受け、早くも国内外で新たな和食ブームが起きそうだ。世界の食文化の無形文化遺産に登録については、これまでフランスの美食術やイタリアの地中海料理、メキシコの伝統料理、トルコの麦かゆ食(ケシケキ)などがある。登録されると、それを保護する継続的な措置が求められるため、各国とも情報発信や保護活動に取り組んできた。登録決定後、早々に安倍晋三首相が「海外の方々にも和食の良さを理解いただけるよう、さらに発信していきたい」とコメントを発表したとおり、日本政府も「和食」の食文化の正しい知識やさらなる普及を、世界中に強くアピールしていく構えだ。

 こうした動向の中で、マーケット動向に敏感な小売業が注目しているのが「日本酒」だ。
「料理人の繊細な技術から生まれる和食の素晴らしさを知るには、同じように丁寧に作られた日本酒が欠かせない。海外から来日されるお客様にもアピールするため、我々も、日本酒の販売にもっと力を入れるべきだと思う」と、全国に1万店以上を展開する大手コンビニ経営責任者は語る。

 訪日観光客への日本酒の普及が今後の課題としてとらえられている一方で、実は日本酒は、すでに海外では「SAKE」として、着実に市民権を得つつある。日本酒の輸出金額は、2001年に32億円だったのが年々膨らみ、12年には89億円と約3倍増(国税庁の調べ)となっている。健康的なイメージが強い和食が世界の都市部で人気を集め、日本料理店の進出が相次ぐトレンドの中、日本酒の注目度も急上昇しているというわけだ。

 では、海外で好まれている日本酒はどのようなものなのだろうか。宝酒造が今年11月にリリースしたグローバルレポートでは、ニューヨークの売れ筋は「スパークリング清酒」だという。日本国内では、日本酒といえば、香りや味に注目が集まり、吟醸や大吟醸が人気だが、欧米のレストランでは、現地の消費者になじみ深いワイングラスで日本酒を提供する傾向があるため、シャンパン感覚のスパークリング清酒が“日本酒初心者”に受け入れられやすいという。
 例えば、2012年から欧米やアジア各国へも輸出している宝酒造のスパークリング清酒「松竹梅白壁蔵『澪』(MIO)」は「りんごや洋梨のような甘い香りで、さらりといた飲み心地が食前酒にちょうどいい」と、ニューヨーカーたちに話題になっている。
さまざまな食シーンに合わせて飲むお酒を変える楽しみは、世界共通なのだ。

 豊かな食と、奥深い酒。世界が認めた「日本の心」を今、改めて見直したい。


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