※写真はイメージです(Getty Images)
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 数多くのテレビ出演や講演、ベストセラー作家としての顔を持つ明治大学教授の齋藤孝先生と、『ぴったんこカン・カン』『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』『輝く! 日本レコード大賞』など数々の人気番組の司会者として知られるTBSアナウンサーの安住紳一郎さん。

 TBS『新・情報7days ニュースキャスター』で司会者とコメンテーターとして共演しているふたりは、かつて明治大学で先生と生徒の関係だった。

 中学校と高校の国語科教員免許を持つ安住アナは当時、明大の教職課程で齋藤孝先生の授業を受けていたのだ。

 そんな師弟関係にあり、日本屈指の話し手であるふたりが、『話すチカラ』について縦横無尽に語り尽くす。

“国語科オタク”を自認する安住アナの日本語へのディープなこだわりは必読。

 齋藤孝ゼミの現役明大生を前に、安住アナが熱弁をふるった白熱教室の内容も盛り込む。

 学生からビジネスパーソン、主婦まで、日ごろの雑談からスピーチ、プレゼンまで楽しくなる『話すチカラ』が身につく!

●余計な言葉を入れないことを強く意識する

 人は話の中で言葉を選び切れないとき、「えー」「あのー」などの場つなぎの言葉を入れがちです。

 北朝鮮による拉致被害者、横田めぐみさんのお父さん・横田滋さんが記者会見をされたとき、ほとんど「えー」としか発言しなかったことがありました。

 それは、横田めぐみさんの消息が不明であるという状況を受けて行われた会見でした。

 横田滋さんからは、ほとんど具体的な言葉はなかったものの、そこにいる記者たちの全員が納得していました。

「えー」としか口にできない心痛を理解できたからです。

 このように、心情を雄弁に伝える「えー」「あのー」はあります。

 ただし、それはあくまでも例外です。

 一般的に「えー」「あのー」「まあ」などを連発していると、「イエス・ノーの結論が出せない」「思考がまとまっていない」と受けとられます。

 要するに「相手になめられてしまう」のです。

「えー」「あのー」と言ってしまうクセを直すには、言わないように強く意識するしかありません。

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インタビューで驚くべき経験をした相手とは?