今年も「FNS27時間テレビ」で総合司会を務めたビートたけし。パートナーの「関ジャニ∞」村上信五からの愛あるイジリも受け続け、新たな存在感も見せる形となった。春以降は「オフィス北野」からの独立や「たけし軍団」との関係に注目が集まっていたが、騒動を取材する中でずっと変わらず思い続けてきたことがあった。
それは「何があろうが、師匠と弟子は絶対に一枚岩」ということ。いろいろな報道もあったが、師弟の繋がりはそんなに柔いものではない。少し動きが落ち着いた今だからこそ冷静に伝わる部分もあるのでは。そう考え、今一度取材メモを開いてみたが、軍団を仕切り、いわば大番頭とも言えるガダルカナル・タカとたけしとの関係性に師弟関係の多くが集約されていると再認識した。
タカと筆者との付き合いが始まったのは2005年。当時、筆者がデイリースポーツの記者として出演していた読売テレビ「なるトモ!」(なるみ、陣内智則が司会)で毎週火曜に共演し、それ以来、公私にわたり時間を共にしてきた。
取材の場でも、そして、プライベートでもあらゆる話を聞いてきたが、随所にたけしとの堅固な関係性が垣間見える。
タカが静岡から東京に出てきて、同郷のつまみ枝豆と組んだお笑いコンビが「カージナルス」。1982年には日本テレビ系「お笑いスター誕生!!」に出演し、知名度も上がりつつあったが、当時所属していた事務所が倒産してしまい仕事は月に1本あるかないかの状況になってしまった。
そんな中、食いつなぐために事務所のスポンサーだった人物に新宿の店を提供してもらい、枝豆とカラオケスナックを始めた。もう、お笑いの道もあきらめざるを得ない。そう思っていた時に「お笑いスタ誕」を通じて付き合いがあったそのまんま東(東国原英夫氏)が、声をかけてきた。「たけしさんが野球チームを作るんだけど、野球できたよね?」と。
その時点で、すでにたけしは人気者。タカからすると雲の上の存在だった。緊張感があったとはいえ、初めての試合で驚きの体験をしたという。