【セ・リーグ打者部門】


ビシエド(中日)

 どちらか、だろう。月間41安打を放って打率.414をマークした上に、計12本塁打で29打点。首位チームの4番・鈴木誠也(広島)が驚異的な数字を残した。だが、ビシエド(中日)がその上を行く月間47安打を放って打率.465をマーク。鈴木にはやや及ばずも、7本塁打、24打点も月間MVPにふさわしい数字だ。

 打ち出したら止まらなかった。8月の26試合中23試合でヒットを放ち、8日と26日の広島戦で1試合4安打をマークし、その2試合も含めてプロ野球タイ記録となる月間8度の猛打賞を記録。得点圏打率.481の勝負強さも誇示しながら、2013年の村田修一(巨人)の記録を上回る月間最多安打のセ・リーグ新記録を樹立した。イチローの待つ月間48安打のプロ野球記録には惜しくも1本及ばなかったが、2016年の3・4月、2017年の5月に続く3年連続の月間MVPの受賞に期待が高まる。

 その一方で、やはり鈴木の働きも無視できない。劇的勝利を重ねるチームへの貢献度、印象度という点では鈴木が上だろう。月間MVP初受賞なるか。その他、丸佳浩(広島)も8月は打率.347、10本塁打、28打点の好成績を残し、岡本和真(巨人)も打率.340、8本塁打、28打点と活躍。糸井嘉男(阪神)が打率.387、青木宣親(ヤクルト)は打率.361とベテラン勢も奮闘した。だが、そんな彼らもビシエドと鈴木の2人には及ばない。果たして、どちらになるだろうか。