広島・大瀬良と中日・ビシエド (c)朝日新聞社
広島・大瀬良と中日・ビシエド (c)朝日新聞社

 記録的猛暑に始まり、台風発生、ゲリラ豪雨と例年以上に異常気象が目立った今年の8月。その中で繰り広げられたプロ野球ペナントレースで、最も活躍した選手は一体、誰か。9月11日の発表を前に、8月のセ・リーグ「日本生命月間MVP賞」を予想したい。

【セ・リーグ投手部門】
大瀬良大地(広島)

 8月に月間3勝を挙げた投手は計6人いるが、その中で最も防御率が低かったのが、大瀬良大地(広島)だ。4試合で3勝0敗、防御率1.53。計29回1/3イニングを投げて、被安打21での5失点という優れた数字を残した。

 今年5月に4試合で4勝0敗、防御率2.03で自身初の月間MVPに輝いた大瀬良。その後も安定したピッチングを続けたが、7月は登録抹消期間もあって3試合で1勝2敗と振るわなかった。だが、8月は4日のDeNA戦(横浜)での8回5安打1失点から、11日の巨人戦(マツダ)での7回1/3を3安打1失点、18日のDeNA戦(横浜)では7回6安打1失点、そして、25日の中日戦(マツダ)での7回7安打2失点と、全4試合で7イニング以上を投げる安定感で、11日以外の3試合で勝ち投手となった。

 そのほか、メルセデス(巨人)が3勝2敗で防御率2.50、吉川光夫(巨人)が3勝1敗で防御率2.56、原樹理(ヤクルト)が3勝0敗で防御率2.83、小野泰己(阪神)が3勝1敗で防御率4.57、九里亜蓮(広島)が3勝0敗で防御率5.53。さらに菅野智之(巨人)は2勝0敗だが、2完封で防御率1.50とライバルたちが居並ぶが、安定感と勝利への貢献度で大瀬良が一歩上か。自身2度目の月間MVPで改めて新エースを宣言し、リーグ3連覇への勢いにしたい。

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打者部門はビシエドが有利か?