長年勤めた会社を結婚と同時に退社。職場の同僚が送別会を兼ねた披露宴を開いてくれた(※写真はイメージ)
長年勤めた会社を結婚と同時に退社。職場の同僚が送別会を兼ねた披露宴を開いてくれた(※写真はイメージ)
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「私たち、結婚しました!」――続けて届いた2通の結婚報告はがき。お葬式に参列することのほうが増えていたというのに、まさか同年代である50代の友人から結婚話を聞かされるとは。もしかして、と調べたところ、ここ20数年で50歳前後の結婚増加が判明。総数から見れば少ないものの、“50歳からの結婚”が増えていることは間違いないようだ。連載「50歳から結婚してみませんか?」では、結婚という大きな決断を50歳で下すことになった5人の女性の本音とリアルに迫る。第6回は、2度の乳がんを乗り越えて48歳で結婚した小田美代子さん(仮名・54歳・会社員)の後編をお届けする。

*  *  *

 48歳で大きな決断をした小田さん。両親に報告すると、とても喜んでくれた。

「両親は私の病気のことを考えると結婚は難しいし、しないだろうと思っていたので本当に驚いていましたね。でも、今までの経緯や彼の人柄を話すと、心から祝福してくれました。病気になって以来、私もこれでひとつ親孝行ができたとホッとしましたね」

 それからは結婚に向けて一直線。まず、彼が小田さんの両親に挨拶に訪れ、両親の太鼓判をもらった。その後、彼の両親へ挨拶に出かけた。

「彼のご両親に挨拶に行くのは、とても不安でした。彼が前もって私の今までの状況、そして今後のことを話しておいてくれていたのですが、果たして本当に受けて入れてもらえるのかわかりませんでしたし、正直反対されても仕方ないと思っていました」

 しかし、小田さんの心配は杞憂に終わった。

「私の親のように手放しで喜んでくれたわけではありませんが、至って普通の反応で、私の病気にも見えすいた同情がなかったんです。それが、逆に私にはうれしかったですね。よく考えてみれば、彼のような心がとても素敵な人のご両親ですから、いい方たちに決まっているんです。でも、最初はとても緊張しましたよ。義父母との関係は、とても良好で、ときどき食事や買い物に一緒に出かけます。特に義母は思いやりが深く、慈愛に満ちています。見習うべき点がとても多く、尊敬する女性のひとりですね」

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初めは乗り気じゃなかった披露パーティーだが…