ヤクルト・青木宣親 (c)朝日新聞社
ヤクルト・青木宣親 (c)朝日新聞社

 交流戦からリーグ戦再開と熱戦が続くプロ野球。セ・パ両リーグでは今年も月毎に「日本生命月間MVP賞」が選出される。7月10日の発表を前に、6月のセ・リーグの月間MVPを予想したい。

【セ・リーグ投手部門】
小川泰弘(ヤクルト

 待望の復活だった。不振だった16年、故障に泣いた17年を経て、プロ6年目を迎えた“和製ライアン”小川泰弘(ヤクルト)が、6月に4試合に登板して3勝0敗、防御率1.08と安定したピッチングを展開した。

 昨年10月に右肘疲労骨折の手術を受け、今季初登板は5月13日までずれ込んだ。そこから2連敗を喫したが、5月27日のDeNA戦(神宮)で今季初勝利。迎えた6月、3日の楽天戦(楽天生命パーク)は6回9安打2失点で勝敗付かずも、続く同10日のオリックス戦(神宮)で7回4安打1失点(自責0)、同17日の日本ハム戦(札幌ドーム)は6回8安打1失点、同24日の巨人戦(東京ドーム)では6回4安打無失点と、堂々のピッチングで3連勝をマーク。“サンデー・ライアン”としてチームの2位浮上に大きく貢献した。

 小川が月間MVPを受賞すれば、2016年8月以来、自身2度目。その他、菅野智之(巨人)と大瀬良大地(広島)が同じく月間3勝をマークしたが、ともに月間防御率3点台と小川の1.08には遠く及ばず。ベテランの内海哲也が小川に次ぐ月間防御率1.88をマークするも勝ち星は1つのみ。プロ1年目に16勝を挙げて新人王に輝いた男が、自身の復活を宣言する月間MVP受賞が濃厚だ。

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打者部門は好調ヤクルトを支えたベテランか