うつ病を克服し、偏差値29から東大に合格。ベストセラー『偏差値29から東大に合格した私の超独学勉強法』の著者・杉山奈津子さんが、今や3歳児母。日々子育てに奮闘する中で見えてきた“なっちゃん流教育論”をお届けします。
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ゲームやスマホは子どもに対して害があるのか。それについては多種多様な意見があります。ただ、ハッキリ言えることは、私も、そして東大医学部のテストでトップをとったことがある夫も、小学生からのゲームオタクであるということです。受験勉強中は時間がなくてさすがにゲームをしませんでしたが……。それ以外では、1日4時間くらいしていた時期もありました。RPG(ロールプレイングゲーム)、格闘ゲーム、シミュレーションゲーム、パズルゲームなど、ゲームに関しては我ながらすごい継続力を発揮していたものです。そして東大生で「ゲーム好き」という人もかなり多いです。友人は「俺が好きなのは2次元だけ」と言い切っていましたし、別の友人はなんらかのゲームで全国3位をとったと自慢していました。ハーバード大へ行った同級生もドラクエを全シリーズやっていました。ちなみに夫は、卒業後も、やはりスマホのオンラインゲームで全国10位以内に入っていました。ゲームの何が脳にどのような害を与えるかいまいちハッキリしていない今は、経験則から「東大はゲームをしていても入れる」と言っていいでしょう。
夫は、むしろ「自分が好きなことにも集中できないなら、勉強なんて集中できるわけがない」と言っていました。それに、RPGでは、事件の解決法を論理的に考えますし(Aを助けるためにはBが必要でそのためにはCが必要とか)、コツコツとレベルをあげるので忍耐力も身につきます。
私は、懸念すべきなのは「ゲーム自体」ではなく、「ゲームから発生する別のもの」ではないか? と思っています。
たとえば、人との会話が少なくなるほど認知症になりやすいので、家から出ないで人とも話さずゲームばかりしていたら、それは害があるといえます。