粗削りだがパワーはメジャーでも屈指のアルバレス(写真・Getty images)
粗削りだがパワーはメジャーでも屈指のアルバレス(写真・Getty images)

 最近では来日する大物メジャーリーガーは数少なくなっているが、それでもタイトル経験者や元オールスター、レギュラーとして活躍した実績を持つメジャーリーガーたちが太平洋を越えて日本でプレーすることがなくなったわけではない。今回はこれまでの歴史を振り返り、来日した大物たちの傾向を分析しつつ、今オフの移籍市場で当てはまりそうな選手たちをピックアップしてみよう。

【最後にひと花咲かせたいベテラン】

 歴史を振り返ると、最も大物が来日するのがこのパターン。全盛期に輝かしい実績を残したものの30代後半から40歳にさしかかって成績が下降し、メジャー契約が難しくなったベテランが最後のプレーの場として日本を選ぶケースだ。最近では10年連続ゴールドグラブ賞、通算434本塁打を放ち、2013年から楽天に2シーズン在籍したアンドリュー・ジョーンズが記憶に新しい。

 今オフで期待するならば44歳右腕バートロ・コローンだろうか。40代になっても2016年まで4年連続で14勝以上した鉄人だが、今季はブレーブスを途中で解雇され、拾われたツインズでは7勝14敗、防御率6.48と低迷。さすがにメジャーでは限界が来たのかもしれないが、通算240勝の実績はもし来日してくれれば成績以上のものをもたらしてくれそうだ。

 また、「Kロッド」の愛称で知られる通算437セーブのリリーフ右腕フランシスコ・ロドリゲスも引退の危機に瀕している。まだ35歳ではあるが、今季はタイガースで28試合に投げて2勝5敗7セーブ、防御率7.82と振るわず6月に解雇。7月にいったんはナショナルズとマイナー契約を結んだものの、2Aなどで5試合を投げただけで10日ほどでまたも解雇された。以降は所属チームが決まらないままシーズン終了を迎えたようにメジャーでの現役続行には黄信号が灯っており、本人にまだプレーの意思あるなら海外に目を向ける可能性はゼロではない。

【実力は確かだが明確な弱点あり】

 はまればメジャーでも十分通用する実力はあるものの、穴も多くレギュラーになり切れない。弱点を突かれると途端にもろさを露呈する。こうしたタイプは毎日プレーできる環境を求めて日本に来るケースがある。近年だと2012年にパイレーツで27ホーマーを放つなど左打ちのスラッガーとして一定の評価を得たものの、サウスポーには滅法弱かったギャレット・ジョーンズ(元巨人)などがそうだ。

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