打撃陣では西川遥輝と大田泰示が躍動し、松本剛が台頭した。投手陣では上沢直之が復調の兆しを見せるなど奮闘していた選手がいた。ファンにとってもどかしいシーズンにした責任は大きい。

【福良淳一監督(オリックス)】 評価:E

 外国人選手の活躍で4位に滑り込んだ。ただ、ヤクルトとは異なり、こちらはチーム編成が準備をしているのに対し、指揮官がそれを生かせなかった印象だ。ドラフトでは4年連続で一本釣りに成功。2位指名に1位クラスを獲得するなどドラフト戦略はうまくいっている。投手では金子千尋、打者ではT-岡田らがチームの軸として君臨し、そこへ若手や外国人が絡んできているのに勝利を重ねることができない。

 シーズン中、炎上した先発投手を試合中に帰宅させるなど、「厳罰」を課す時代錯誤の采配には限界を感じる。チームに好不調の波ができて当然だ。起用法についても、シーズンが確定した終盤戦にも1番にT-岡田を起用するなど、チームビジョンが全く見えてこない。

 これではせっかくのドラフト戦略も水泡に帰しかねない。なぜ、続投なのか、不可解といえる。

【梨田昌孝監督(楽天)】 評価:B

 開幕ダッシュに成功し、昨年5位からの大躍進でシーズン3位。クライマックスシリーズ(CS)ファイナルにも進出した。開幕戦で2番に4番候補のペゲーロを起用。これが見事に当たった。先行逃げ切りの勝ちパターンをつくり、試合終盤は盤石のリリーフ陣をしっかりと形成した。先発陣も則本昂大、岸孝之、美馬学の3本柱を必ずカード頭に起用するのではなく、柔軟性のある戦いを見せた。6月まで首位を走るなど、リーグを席巻した。

 ところが故障者が続出してから大失速した。中途半端な休養を与えることが多く、序盤戦を引っ張ったペゲーロや茂木栄五郎のパフォーマンスが回復しなかった。左打者に偏った打線編成で、西武の菊池雄星に8敗を喫するなど課題も残した。

 打者ではオコエ瑠偉、投手陣では藤平尚真を我慢して起用するなど、来季への期待もうかがわせる。

【辻発彦監督(西武)】 評価:B

 昨年までのエースだった岸孝之がFA移籍。さしたる補強のないままで開幕を迎えたが、シーズン前の下馬評を覆すシーズン2位。これは指揮官によるところが大きい。

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