うつ病を克服し、偏差値29から東大に合格。ベストセラー『偏差値29から東大に合格した私の超独学勉強法』の著者・杉山奈津子さんが、今や3歳児母。日々子育てに奮闘する中で見えてきた“なっちゃん流教育論”をお届けします。
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現在、第3子を妊娠されている英国のキャサリン妃が、第1子であるジョージ王子を産んだのは、私の息子が生まれるほんの少し前でした。だからでしょうか、産まれた翌日に子どもの顔を国民に見せようと、メディアの前に颯爽と現れたキャサリン妃を今でもよく覚えています。
そしてキャサリン妃がジョージ王子に使っていた「エイデン&アネイ」のおくるみは、日本で爆発的に売れました。今でも楽天などネット通販を覗くと、エイデン&アネイのおくるみの横には「キャサリン妃も愛用!」と目立つようにでかでかと書かれています。オシャレと評判の英国妃殿下が使っているとあれば、品質は保証されているようなもので、私の周りでもおくるみはエイデン&アネイを使っている家族率が異様に高いです。ベビーカーですれ違う人を見ると、赤ちゃんにかけているおくるみのかなり多くがエイデン&アネイ。かくいう私もエイデン&アネイ。友人への出産祝いもエイデン&アネイ。「キャサリン妃と同じもの」は最強の宣伝文句なのです。
しかし、ここで考えてみてほしいことがあります。子どもを産むのはフルマラソンを走るようなもので、産んだ後は1カ月ほど母体を休ませたほうがよいと一般的に言われています。そのくらい莫大なエネルギーを使うのだから、当然産んだ直後は憔悴してヘトヘトになり、身内以外は会いたくないと思うほどぐったりしています。もちろん、赤ちゃんを抱いてテレビの前でにっこりほほ笑むなんてもってのほか。ではなぜキャサリン妃はそれができたのでしょうか?
理由は、十中八九「無痛分娩」をしたからだと思います。でなければ産んですぐに赤ちゃんのお披露目などできません。欧米では子どもを産むのだって麻酔を使うのが主流であるようです。そのため、2日や1日で退院するのはわりと「当たり前」だと言われています。