久々にスッキリとした気持で臨める世界大会。福島は「3度目の五輪だし、3度目の正直という言葉もあるので…。今回は結果にこだわっていきたいですね」と話す。「これまで世界の舞台でできていなかった自己記録を更新するというのはもちろんだけど、少し更新しただけでは足りないので大幅更新ですね。正直、実力的にはまだ準決勝に行けても『決勝進出争いができればいいな』くらいで結果はどうなるかわからないけど、まずは争える段階にいければいいかなと思います」
こう話す福島には、20年東京五輪のためにも4×100mリレーでも出場を果たし、若い選手たちに経験を積ませたいという思いがあった。だがその夢は期待された選手の不調などもあって閉ざされてしまった。だからこそ今は、個人の結果を出すことに集中しようとしている。自分が世界の舞台で戦っているところを見せれば、後に続く選手たちも「福島さんにのようになれば、あそこまで行ける」と思ってくれるようになるのではないかと。
100mは11秒1台前半から0台。そして200mは22秒台中盤。それが彼女の、リオデジャネイロ五輪準決勝で目指そうとしている記録だ。
(文・折山淑美)