食品の保存だけでなく、節水、防寒、応急手当てとさまざまなことに使える食品用ラップ(旭化成提供)
食品の保存だけでなく、節水、防寒、応急手当てとさまざまなことに使える食品用ラップ(旭化成提供)
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 発生から1週間が過ぎ、現在も多くの人が避難生活を余儀なくされている地震。各地で支援の輪が広がる中、総合化学メーカー、旭化成が同社の製品である食品包装用ラップフィルム「サランラップ」10万本と義援金5000万円を被災地へ送ることを決めた。

 これについて、ツイッターなどで一部「そんなにいらないだろ」という声も上がる中、「ラップは有能」「お皿に巻いて使える」「骨折の固定や傷口の保護に使える」といったラップの便利さを力説する意見が続々と出ている。

 旭化成によると、2011年、東日本大震災が発生した際にサランラップ50万本を現地へ送ったところ、非常に役に立ったと被災者から感謝の声が届いたという。今回の地震でも、同社にラップを求める声が寄せられたため、10万本を送ることに決めたのだという。

 同社の担当者は、こうしたラップの使われ方について「普段の用途とは違うが、非常時に役立つのはうれしい」と話す。ラップは今後、自治体を通じて被災者の元に届けられる予定だ。普段は食品保存や調理に使うことが多いラップだが、災害時にはどういう使い方ができるのだろうか。

 防災知識や情報を集めたウェブサイト「地震ITSUMO.COM」を運営し、各地で防災教育イベントや啓発活動を行うNPO法人「プラス・アーツ」(神戸市)に、災害時のラップの活用方法を聞いてみたところ、次のような答えが得られた。

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