暑くなると、無性に飲みたくなるのがビール。しかし、あまりのおいしさについ飲みすぎる上に、脂っぽく塩辛いおつまみを頼んでしまいがちだ。サッポロビール認定ビールアドバイザー・権藤新之介さんによると、ビールを飲むことで尿などと一緒にミネラル分が排出されるために、無意識に塩分を欲することが要因だという。これを防ぐには「酔いを抑えること」だそうだ。
「一気に酔わないよう、ビールと一緒に、すぐに出てくるような食べ物も1品頼む習慣をつけるといいですよ。『とりあえずビールと枝豆』とか」(権藤さん)
もうひとつ、帯津三敬病院(埼玉県)の帯津良一・名誉院長は「昼間に水分を十分にとることが大事」だと教えてくれた。
「のどが渇いた状態にするのは、ビールを飲む直前だけでいい。何時間ものどがカラカラだと血液が濃くなって危険ですからね。ある程度の年齢になって、渇きをがまんして一気にビールを飲んだら、脳梗塞にもなりかねません」
また、ビールを飲む「環境」も重要だという。
「大事なのは、どこで、だれと飲むか。夜景を眺めるなどして開放感にひたり、さらに、ひとりっきりよりはおしゃべりしながら飲むのがいい。お酒は、リラックス効果を引き出しやすくなります。これによって免疫力、自然治癒力が高まるんです。気分が上がれば病気にもなりにくくなりますよ」(同)
※週刊朝日 2012年7月20日号