間もなく梅雨、傘の出番が増える季節だ。どうせなら憂うつな気分を吹き飛ばしてくれそうな、とびきり個性的な傘はいかがだろうか。
まずは映画「スター・ウォーズ」に出てくる光る棒、ライトセーバーのような傘、センチュリーの「レインボーフラッシュLED傘」(税込み2980円)。一見、普通の傘なのだが、ハンドルのスイッチを押すと、中棒(生地とハンドルをつなぐ棒)とハンドル下部のLEDが光るのだ。
スター・ウォーズごっこ以外に使い方が浮かびそうもないこの傘、実は2011年の販売開始から人気の商品で、一時は入荷が半年待ちだったという。特に子どもがいる親からは「子どもが雨の日のお出掛けを嫌がらなくなった」と好評で、夜道の交通安全グッズとして、2011年には警視庁から表彰されたほどのスグレモノなのだ。
確かに暗い夜道でも、ハンドル下部のLEDライトを点灯させれば足元を明るく照らしてくれるし、雨で見通しの悪い道でも、ドライバーに気づいてもらえそうだ。いざ悪者に襲われても、ライトセーバーとして戦える…… ということはないにしても、特に子どもたちにはお勧めしたい一本だ。
時代劇や歴史小説にはまっている貴方に持ってこいなのは、日本刀をモチーフにデザインされた「サムライ アンブレラ」(税込み 4266 円)。米ニューヨークのインテリア雑貨ブランド、キッカーランドの製品で、「勇気」をコンセプトにデザインされたという。
色は、生地からハンドルに至るまで、ブラックで統一。ハンドル部分で日本刀の柄(つか)と鍔(つば)を再現し、家紋も入っているというこだわりようだ。鞘(さや)型のカバーに入れて脇に差せば気が引き締まり、雨の日の通勤も苦にならなさそう。短刀のようなフォルムのミニタイプ(税込み3888円)もあり、こちらは忍者気分が味わえそうだ。
サンコーの「がっちりニコイチ傘」(税込み2630円)は、見た目がおもしろ過ぎるのが玉に瑕だが、実は何かと使いやすい。閉じている時は1本の傘にしか見えないのだが、先端のボタンを押すと二つに分かれ、まさに2本の傘が1本に合体したような形に開く。開いた時の生地部分は、約117センチ×約110センチのビッグサイズ。これなら恋人と歩くときに、傘がぶつかって近づけない、なんてこともない。
相合傘はもちろんだが、実はこの傘、1人で使う場合が最もその威力を発揮するのだ。体を覆うような構造になっているため、横殴りの雨にも対応でき、また、二股に分かれた中棒の間に頭を入れて担げば、両手に荷物を持っていても差すことができる。
その他にも、頭に装着してハンズフリーで使えるハット型、ライフルやサーベルのような形をしたものなど、「なんでこうなっちゃったのだろう」と首をひねってしまうような傘もある。インターネットや店頭で、自分にぴったりの梅雨の相棒を探してみてはいかがだろうか。プレゼントとして家族や恋人、友人に贈っても喜ばれるかもしれない。
(ライター・南文枝)