第5位は、松井秀喜(巨人)が98年7月22日のオールスター第1戦(ナゴヤドーム)で初回に高村祐(近鉄)から放った球宴史上最長の推定160メートル弾。東京ドームで計6本の天井直撃弾を放ったことでも知られる松井は、00年9月8日のヤクルト戦で右翼天井に当たる珍犠飛、02年7月18日の横浜戦では、打球が天井とガラス繊維性のパネルの隙間に入り込んで消えるという“史上最大の二塁打”も記録している。
近年では、ペゲーロ(楽天)も17年7月12日のソフトバンク戦(福岡ヤフオクドーム)で156.4メートル先の右翼席後方のオーロラビジョン下部の看板直撃弾を記録。推定160メートル弾(一説では170メートル)となった。このほか、王貞治(巨人)が66年8月13日の中日戦(後楽園)で打った場外弾や村田修一(巨人)が14年4月9日の広島戦(東京ドーム)で放った左翼最深部の天井直撃弾なども“推定160メートル”とされている。
また、中西太(西鉄)が53年8月29日の大映戦(平和台)で放った伝説の場外弾は、スタンドから50メートル離れた福岡城の石垣まで飛んだことから、推定500フィート(152メートル)弾、推定160メートル弾ともいわれている。(文・久保田龍雄)
●プロフィール
久保田龍雄/1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。最新刊は電子書籍「プロ野球B級ニュース事件簿2019」(野球文明叢書)。