中畑清・新監督(58)率いる横浜DeNAベイスターズが、泥沼に"ハマっ"ている。本拠地横浜スタジアムで6連敗。このペースで負け続ければ、堂々のシーズン100敗すらも見えてくる。今季のスローガン「熱いぜ!横浜DeNA」が、スタンドで空しく響く。
4月6日の広島戦、マエケンこと前田健太投手にノーヒット・ノーランを喫した後、中畑監督は努めて明るさを失わなかった。だが、キヨシ節とは裏腹に、チーム打率は12球団最低だ。1998年、38年ぶりにペナントを制した「マシンガン打線」は、もう復活しないのか。
『プロ野球本当の実力がわかる本』(日刊スポーツ出版社)の著者で、野球ライターの京都(みやこ)純典氏も、好材料が見当たらないという。
「オープン戦で3割4分7厘と結果を残した6年目の梶谷隆幸を1番で積極的に起用してきましたが、公式戦では、打率が1割台で、三振数もセでワーストクラス。巨人から移籍した主砲ラミレスも積極的にマークされ、主軸打者として期待された筒香(つづごう)嘉智はけがで2軍暮らし......。う~ん。苦しいですね」
投手陣も、中継ぎ陣に安心して任せられるコマが少なく、終盤で逆転されるケースが目立つ。とはいえ、わずかではあるが、昨季に比べて光明の兆しがないわけではない。
「昨シーズンは、自分の出番が終わるとすぐにベンチ裏に引っ込んで、試合そっちのけで喫煙していた選手もいました」(球団関係者)
今季は、そうした光景は見られないという。前出の京都氏も中畑監督の奮闘を評価する。
「出番が終わった選手たちも、最後までベンチで試合に集中している。中畑監督は、試合後のコメントで安易に選手を責めずに、必死に鼓舞しているように見えます」
本拠地では7試合目にしてようやく初勝利をあげた。中畑ベイが踏ん張れば、セはぐっとおもしろくなる。
※週刊朝日 2011年5月4・11日合併号