移設工事では島式ホーム1面を新たに建設するため、線路の切替工事が行われたほか、線路の高さも修正するなどの大掛かりな工事となった。当初は2020年春の完成を目指していたが、若干遅れ6月1日より供用開始された。なお、旧ホームは新南改札への連絡通路として活用されている。
■鉄道工事の仕上げは山手線ホームの1面化
埼京線ホームの移設後は、山手線内回り(品川・東京方面)ホームの拡幅および外回り(新宿・池袋方面)を含めた線路切替工事に入る。完成は2027年度の予定で、山手線ホームは現状の変則的な2面2線(内・外回りの2線でそれぞれホームを持つ)から1面2線(内・外回りの列車が1面のホームを使用する)に整備され、現行の外回りホームが廃止される。
渋谷の新しい街づくりも2027年度に完成する予定である。ターミナルとしての“交通の便”が本当によくなるのか、真価が問われることになるだろう。(文・岸田法眼)
岸田法眼(きしだ・ほうがん)/『Yahoo! セカンドライフ』(ヤフー刊)の選抜サポーターに抜擢され、2007年にライターデビュー。以降、フリーのレイルウェイ・ライターとして、『鉄道まるわかり』シリーズ(天夢人刊)、『論座』(朝日新聞社刊)、『bizSPA! フレッシュ』(扶桑社刊)などに執筆。著書に『波瀾万丈の車両』(アルファベータブックス刊)。