例えば「160kmの球を投げるフォームの見つけ方」のような情報は、「150kmくらいの球を投げる人」にはありがたい情報ですが、野球を見てるだけの人や、野球を始めたばかりの人にとっては使いこなせない情報です。その情報の価値すらわからない場合が多いです。そのため、情報の種類や深さに合わせて価格をつけ、無料と有料と段階をつくることにより、情報のレベルに合った人に届くように調整します。
YouTubeは無料で見られるので、入り口やスタートやきっかけとなります。専門的なことや実践的なことよりも、初歩的なことや簡単なルールの説明などが適しています。Twitterなども同様です。無料で手軽に見られるコンテンツだからです。
さらに踏み込んだ情報や知識については、有料コンテンツに移行した方が、情報の伝達はスムーズです。よりコアな情報の発信ができますし、お金を払っても情報が必要な人々は、限られます。
ここで、冒頭に登場したメンバーシップの制度が生きます。メンバーシップに加入するメンバーは、より深い情報を知りたい人々だからです。発信する側も、情報を使いこなせる人々に、情報を提供しやすくなります。
エンタメ系のYouTuberにとっても、メンバーシップ制度の導入はメリットがあります。コアなファンに深い情報を発信できるからです。マニアックな情報や、ファンだからこそ楽しめるようなコンテンツを提供することができます。
ファンクラブのような付加価値をもたらせば、コミュニティーの一体感が出せます。限定公開動画は、コアなファンには非常に価値のあるものです。メンバーシップの使い方は、YouTuber次第です。
いずれにしても、メンバーシップの金額以上の情報や価値を提供する必要があります。もし視聴者が価値を見いだせない場合、メンバーシップを解除できるからです。有料にする分、情報の充実度は重要です。
メンバーシップ制度が導入されても、多くの動画は無料で視聴することができます。そのYouTuberやコンテンツについて「さらに深く知りたい」と思ったら、メンバーになるとより楽しめるオプションの制度です。
メンバーシップ制度は、YouTubeに発信する情報の多様化や、YouTubeでの発信の仕方の可能性を広げる機能だと思います。