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 YouTubeの機能に「YouTubeメンバーシップ」が加わりました。視聴者が月額料金を支払うことにより、チャンネルのメンバーとなり、アイテムや限定動画などのメンバー限定の特典を得られる制度です。

 いわば、YouTuberごとのサブスクリプション(定額利用料を支払う仕組み)もしくはファンクラブとも呼べる機能です。この機能は2年以上前から存在していて、当時はスポンサーシップ制度と呼ばれていました。条件が変更されたりしましたが、概要は同じです。今回は、有料の情報と無料の情報の違いについてです。

 皆さんもご存じの通り、YouTubeは無料で視聴できるコンテンツです。誰でも、ネット環境があれば世界中のどこからでもアクセスできます。今では、多くの芸能人や有名人が参入しましたが、まだまだ「素人が活躍している動画」が幅を利かせているのが現状です(素人感は、ある種のYouTubeらしさであり、プロに駆逐されないと思います)。そんな「素人が作った動画を有料コンテンツにするなんて、メンバーシップを導入するYouTuberは銭ゲバだ!」という意見もあります。無料で見られていたものが有料になると不満を抱く人々がいますが、コンテンツを発信する側からすると、どのジャンルでも、無料と有料の情報には大きな差があります。

 私はYouTubeだけでなく、Twitterや、コラムでもYouTubeについて発信しています。これらは全て無料なので、皆さんは見るのも読むのも無料です。そして有料コンテンツとして、YouTubeの戦略のnoteも発売しています。無料の情報は、全くYouTubeについて知らない人や、少し興味がある方々に向けての発信です。暇つぶしに読めるように、面白くユーモアに、読んで楽しめるように、YouTubeというものや、YouTubeと関連する時事問題なども含めて幅広く発信します。スポーツで言えば、解説者の仕事です。

 有料の情報は、YouTubeを始めようとする人やすでに取り組んでいる人に向けて、運営に役立つ知識や戦略、プロ向けの情報も盛り込んでいます。いわば、トレーナーやコーチや監督の仕事です。

 スポーツを観戦する人に向けての情報と、選手に向けての情報は違います。受け手の立場によって、必要な情報のレベルや種類や質も大きく異なります。専門家は、それぞれのニーズに合わせた情報を発信します。特に専門的な情報には価値があります。ただし、その情報を使いこなせる人にとっては、です。

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