なお、検査は血液検査や腹部超音波検査、腹部CT検査などでNAFLDが見つかった人が受けるのが基本だ。

 FIB-4indexでNASHが疑われたら肝臓の専門医を紹介してもらい、正確な診断をつけてもらう。

 かつては1泊2日の入院で肝臓の組織の一部を採取する「肝生検」が主流だった。その後、負担の少ない方法が研究され、現在は肝臓専門超音波、「超音波エラストグラフィー」でおこなうのが一般的だ。

 検査は超音波を発生させる装置を脇腹にあてるというもの。振動は肋骨の間を通り、その伝達速度によって肝臓の硬さを測定することができる。

「この検査では肝臓に蓄積された脂肪の量も正確に測ることができます。このため治療効果を確認する検査としても有効です」(同)

 小柄で肋骨の間が狭い人や肥満度が高い人は画像が正確に得られないことがある。その場合は次の手段として、腹部のMRI検査が有効だ。「MRエラストグラフィー」という専用の機器で肝臓の様子が画像化できるようになっている。

 なお、進行すると肝硬変から肝がんになる可能性もあるNASHだが、肝がんの手術や治療については、手術数や治療数を病院選びの参考にしてほしい。週刊朝日ムック『手術数でわかるいい病院2020』では、全国の病院に対して独自に調査をおこない、手術数の多い病院をランキングにして掲載している。ランキングの一部は特設サイトで無料公開している。「手術数でわかるいい病院」https://dot.asahi.com/goodhospital/

(狩生聖子)

<取材した医師>
横浜市立大学医学部肝胆膵消化器病学教室主任教授 中島淳医師

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