さて、筋肉に糖を貯蔵するには二つの経路があります。一つは、インスリンというホルモンを活用することです。インスリンというホルモンは、血糖値が上がれば体内に分泌されて、血中をめぐって筋肉にたどり着きます。そこで筋肉に作用してGLUT4(糖輸送タンパク質)という筋肉への糖の取り込み係を活性化させます。その結果、血中の糖が筋肉に入ることができるのです。もう一つの経路は、筋活動です。筋肉の活動それ自体がGLUT4を活性化させます。

 筋肉の糖処理がうまく機能していない人は、糖の取り込みに大事なインスリンの効き目が悪くなっている人であり、筋活動レベルが低い人だと考えられます。過度な糖質制限を長期間実施してしまうと、インスリンの効き目が悪くなってしまう可能性(=インスリン抵抗性)があります。仮にインスリン抵抗が起こっている状態で食欲が爆発して甘い物をドカ食いしてしまったらどうなるでしょうか? 筋肉に糖を運び入れられないので、脂肪に入るリスクも高いですよね。ですので、そのような人への解決策は、普段から適度に糖質を摂取すること、そして筋活動(筋トレ推奨)を実施することが大切になります。僕のオススメは筋トレのタイミングに合わせて糖質を摂取すること。僕は実店舗やオンラインジムのお客様に、「筋トレ後に大福を食べてください!」と伝えています。

3.ストレスを抱えている人

 ダイエットがうまく進まない人の話を聞いていると、ほぼ皆さん比較的強いストレスを抱えていることが多いです。ストレスを受けるとコルチゾールというストレスホルモンが分泌されます。このストレスホルモンはダイエットの大敵となります。

 まず、コルチゾールレベルが高い人ほど食後血糖値がうまく下がりません。つまり高血糖な状態が長く続き、結果的にインスリンが多く分泌されます。このインスリンがうまく筋肉に作用して血中の糖を運び入れてくれればよいですが、筋肉それ自体の糖の容量に空きがないとそもそも糖を入れられませんので、こういった場合の血中の糖は脂肪細胞に入る可能性が高くなります。

暮らしとモノ班 for promotion
大人のリカちゃん遊び「リカ活」が人気!ついにポージング自由自在なモデルも
次のページ