水野美紀さん
水野美紀さん
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イラスト:唐橋充
イラスト:唐橋充

 42歳での電撃結婚。そして伝説の高齢出産から2年。母として、女優として、ますますパワーアップした水野美紀さんの連載「子育て女優の繁忙記『続・余力ゼロで生きてます』」。今回は「風師」の存在で感じた職人技の凄さと、自宅で発見したチビの職人技と旦那が起こした奇跡についてお届けする。

【言いまつがい師“ちび”の方言集はこちら】

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 先日、一緒に仕事をしたヘアメイクさんから興味深い話をきいた。

 その人はよくCM撮影の現場にも行くのだが、当日のスケジュールやカット割の書かれた香盤表に、見慣れない表記があったという。

 カメラマン、照明、音響などのスタッフに並んで一際異彩を放つ「風師」という文字。

「風師」。

 占師、美容師、牧師に漁師。「師」にも色々ある。

 その道の技術者、専門家、職人。

 むろん「風師」とは、風を操るプロなのであろう。

 その撮影ではモデルの髪の毛をフワッと風になびかせるカットがあった。そのために発注されたのである。

 風師とは一体どんな人なのか。

 現場に入ると、黒いTシャツに膝が破れたジーンズを履いた、60代後半から70代とおぼしき男性が2人。2人とも黒いキャップを被っている。キャップにはオオカミの顔のイラスト。両手にマキタの大小のブロワーを構えている。

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ブロワーとは?