いだちゃんねるのサイコさん(右)、コバさん
いだちゃんねるのサイコさん(右)、コバさん

■いだちゃんねる サイコさん、コバさん 現役京大生が“素の姿”を公開 

 メンバーの2人はともに京都大学工学部の現役学生。大学での成績を公開したり、試験週間の相方の様子に密着したりと、ユーモアを交えながら大学生活の様子を発信し、男子学生を中心に支持を集めている。

「自分の一番のファンは自分。僕が笑わない動画で、世間は絶対に笑いませんから」と力説するコバさん。それにサイコさんはすかさず「かっこいいこと言ってますけど、少し前に僕が言っていたセリフです」と突っ込みを入れる。そんな息が合った掛け合いも人気の秘訣。ちなみに「いだ」はアラビア語で「ふとした笑い」という意味だ。

 大学入学後、サークル活動を通して知り合った。初めは深夜にラーメンを食べに行ったり、家でゲームをしたりと、普通の大学生らしい交流を重ねていた。あるとき、コバさんがふざける様子をサイコさんが撮影してTikTokに投稿したところ、100万回を超える再生回数を記録。これがきっかけとなり20年5月、「ぬるっとしたノリ」(コバさん)でYouTubeを始めた。

 約半年間は思うように登録者が伸びなかったが、21年に入ると「受験あるある」企画などがヒット。23年1月時点で、チャンネル登録者数は27万人を突破。今は学内で声をかけられたり、街中でサインを求められたりすることもある。「昨日は横断歩道越しに『いだちゃんねるの人ですか』と叫ばれました」(サイコさん)

 肩書が先行し、受験や大学に関係する話題を取り上げているように見られることも多いが、「京大」のくくりにとらわれるつもりはないと話す。

「開設後しばらくは受験のテクニックや大学について面白おかしく紹介する動画に力を入れていました。登録者が10万人を超えたあたりから『自分たちがほんまに面白いと思うことをしよう』と、素の部分や生き様を伝えることに重点を置いています」(コバさん)

 現在はアシスタントも交えて3人で動画の撮影・編集作業を行う。つまらないと判断すれば、お蔵入りにすることもいとわない。ならば職業YouTuberとしてやっていくのだろうか。2人が口をそろえる。

「YouTube一本でやっていくかは決めていません。ただ、会社で働くよりYouTubeで発信活動を続けるほうが、より自由に、自分を生かした生き方ができるだろうとは思っています」

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