料理研究家の黒田民子さんが教える「家つまみでひとやすみ」。今回は「サーモンのたたきと野菜のマリネ」。
* * *
むかしは大晦日にせっせとおせち料理を作って重箱に詰め、元旦を迎えたものでした。年を重ねるにつれ、最近は好きなものを少しずつ作って、気軽にお正月を過ごすようになりました。こちらのサーモンと野菜のマリネもそんなひと品。盛り付けを工夫すれば、食卓がぱっと華やかになります。
材料のサーモンは、厚みのある刺し身用をご用意ください。塩、胡椒を振り、サラダ油で表面に軽く焼き色を付けます。この時、火が入りすぎないように注意し、中がレアな「たたき」の状態になるように仕上げましょう。
サーモンが焼けたら、魚の臭みを取るために表面の余分な油をペーパーで拭き取ります。粗熱が取れた頃にラップをかけ、冷蔵庫で冷やします。
仕上げに角切り野菜とスライスしたサーモンをマリネ液で和えたら完成。お刺し身もひと手間かけるだけで食べる楽しみが増えます。おもてなしにも喜ばれそうです。幸多き一年を願って、お酒とともに新年をお祝いください。
(構成/沖村かなみ)
■サーモンのたたきと野菜のマリネ
【材料】(2人分) サーモン(刺し身用)100g、かぶ20g、きゅうり20g、塩・胡椒各適量、サラダ油大さじ1、マリネ液(サラダ油大さじ2、酢大さじ2、わさび小さじ1、塩・胡椒各少々)
【作り方】(1)サーモンに塩、胡椒を振り、サラダ油を引いたフライパンで両面軽く焼く。(2)(1)の表面の油をペーパーで拭き取り、冷蔵庫で冷やす。(3)かぶは皮をむき、きゅうりは縞目に皮をむき、それぞれ1.5cmの角切りにする。分量外の塩小さじ1/2をまぶしてしばらくおき、水気を絞る。(4)マリネ液を混ぜ合わせ、厚さ5mmにスライスして半分に切った(2)、(3)を加えて和える。
【ワンポイントアドバイス】サーモンは刺し身用を選び、塩、胡椒を振って両面をサラダ油で軽く焼く。
断面を見ると表面だけ火が入り、中心が生の「たたき」の状態に仕上げる。
※週刊朝日 2023年1月6-13日合併号